:: びっくり日記

BOSS×KNOCKIN' ON YOUR DOOR

2011.08.24



先日びっくりNEWSでお伝えしました缶コーヒーBOSSとL⇔RとのコラボCDの件、
発売初日は自宅周辺のスーパー、ドラッグストアなど計8軒が空振りに終わり少々焦りましたが、
本日、無事に購入することができました。ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。




BOSS「贅沢微糖」6缶パックの側面に、パッケージ台紙とCD(8×8cm)が貼り付けられているので、
台紙からCDを引き剥がします。まさに「引き剥がす」という表現が適切なほどしっかりと接着されています。




ジャケット表面です。発売当時のオリジナルCDは短冊型なので、上半分に盤面のイメージ(イラスト)と、
下半分に「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」のジャケットが横向きに配置されるというデザインになります。
印刷はカラーコピー程度の品質ですが、おまけCDに完璧なクオリティーを求めてはいけませんね(笑)




ジャケット裏面には歌詞が印刷されています。もちろん「作詞・作曲:黒沢健一」のクレジットもあります。
発売当時のチャートアクションや売上枚数、プロフィールなど資料的データは全く明記されていませんが、
右上に小さな文字で「BOSS-1009」と規格品番が印刷されています。今回の企画上の品番だと思われます。




盤面です。曲名とアーティスト名以外は「懐かしのヒット曲歌謡祭」シリーズ共通のフォーマットっぽいです。
音源はシングルバージョン。収録時間、音質についても特筆すべき点はありません。やはり名曲中の名曲!


■ KNOCKIN' ON YOUR DOOR/L⇔R



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黒沢健一::L⇔R


土曜日レディ Lady Saturday Go

2011.01.08

黒沢健一、2011年の仕事はじめはNHK-FMです。番組パーソナリティーは杏子さん。
この番組初めて聴くんですけど、昨年終了した「サタデーホットリクエスト」の後番組的な感じ?

先生の出演時間は約40分でした。いまは録音を聴き返して内容をまとめる時間も気力もないので、
リアルタイムで番組を聴きながら、携帯電話に速記した箇条書きメモをそのまま載せます(手抜き)
当然、文字起こしでも町おこしでも雷おこしでもありません。壮絶に読みにくくて本当にごめんなさい。

+ + + + +

・番組オープニングで杏子さん「黒沢くんはいつもしなやか」「今日も黒縁メガネかけてます」
・先生と杏子さんは年末にリハーサルスタジオで遭遇したらしい。

・先生のお正月は寝正月。カウントダウンの瞬間はソファーで寝てて、気が付いたら年が明けていた。
・杏子さんも、除夜の鐘を叩くお坊さんは腹筋が強そうだなーとぼんやり見ていたら年が明けた。

・茨城の実家から健一先生に餅が届いた。弟さんにも届いているらしい。
・小さい頃は杵と臼で餅をついていた記憶があり。いまは自動もちつき機を使っている。
・もちつき大会は近所の人たちとのコミュニケーションツールなのかもしれない、と杏子さん。

・リハやライブなど忙しかった12月の反動で、年末は気が抜けた&風邪ひいたかもと一瞬思った先生
・杏子さん「女性とは何か?」→先生「ミステリアス!!」→「その心は?」→「よくわからないということです」(そのまんま)
・先生の持論では、男は単純で趣味や職業関係なく根拠のない団結力がある。女性は各々価値観も異なり個性的。
・杏子さんいわく、女性同士は何らかの対象物、例えばファッションや芸能人の結婚ネタなどを介して団結するらしい。

M1. What is this song?

・ライブ音源にダビング重ねるという「V.S.G.P」の手法について杏子さん「面白いことやるなー」
・録音した音源を聴いていた先生。「これに音を重ねてみたら・・・」と想像し、実際にやってみたくなった。
・テンポを正確にキープしようと、試しにクリックを入れてダビングしてみたら、つまらないものになったのでやめた。
・ライブ音源をベースにしたことで、「冷静なのにグルーヴが感じられる」と杏子さん。

・リスナーからのハガキ。幼なじみの男性の袴姿に恋に落ちた。幼なじみから恋人の関係になりたい。
・先生「新年早々、胸がきゅんとしました」 ←先生も胸がきゅんとすることがあるんですか!(失礼)
・健一先生も近所に幼なじみの女の子がいたけど、恋愛感情とかはなかった。
・男だらけの飲み会に参加すると、男はなんて一目惚れが多いんだと思う。しかし先生は一目惚れしないタイプ。
・杏子さんいわく、男性というのは種(しゅ)の保存的にそういうものである。「いい女!がるるるるーっ!」と先生。
・「そう考えると俺は弱い種かもしれない。がるるっどころじゃない。これはまずい」と草食系な一面を見せる先生。

・リスナーからのハガキ。想いを寄せている先輩は大変な車好きで、3年は恋人作らない宣言→失恋!
・道路で車を見かけるたびに「私は"これ"に負けたのか・・・」と落ち込んでいるらしい(笑)
・先生によると、男はときどき飲み会でわけのわからない誓いをする。「2年は恋人作らないよ」みたいな。
・いったいなんなんでしょかあの誓いは。何オレに誓ってんだよ、と(笑)
・先生の友達に、助手席に恋人を乗せない人がいる。純粋に「走り」が好きで、周りから軟派に見られるのが嫌らしい。
・助手席のシートそのものを外しちゃう人も。←茨城界隈だけのローカルな話かもしれないそうです(笑)
・男の誓いなんて気にするな。助手席をとられる前に告白したほうがいい! ←先生意外と硬派なアドバイス。惚れた。

M2. Northern Town

・2009年の弦カルライブから、「V.S.G.P」制作に至るまでのエピソード
・ライブバージョンと聴き比べ可能→杏子さん「マニアにはたまりませんなぁ」
・「V.S.G.P NAKED」について→杏子さん「え?重ねた音だけってどういうこと?」
・先生の説明を聞いて一言、「はーーーーー、マニアだねぇ!」

・30代半ば頃はたくさんの仕事をどれだけ早く仕上げるかという課題があった、と先生。
・ここ数年やってなかった、ひとつの曲をじっくり練り上げるという作業に、今回は回帰することができた。
・ライブ音源にダビングすることの難しさ。ライブに参加していないミュージシャンによるバーチャルライブという解釈。
・ライブとスタジオでは音の鳴りも違うし、マイク選びも重要。エンジニアさんも大変では?「NAKED」に興味津々。
・(このあたりの話題については、杏子さんも第一線のミュージシャンゆえ、制作の苦労をよく理解されていたような印象)

・ちょうど1年前の1月に、杏子さんとスタジオで「BABY QUEEN」を制作していた。
・杏子さんのライブではお客さんがあまり手を挙げたりしないんだけど、この曲ではかなり盛り上がっていたらしい。
・杏子さん「クルクル回りながら歌わせていただきました」。回転はバービー時代からのお家芸みたいなものですね(笑)
・そういえば、杏子さんのバンドツアーには、きーちゃんが参加してたんだっけ。もちろんバンマス!(参考1/参考2
・先生は「こういう曲を杏子さんがライブで歌ったら・・・」というイメージで、「BABY QUEEN」を書いたのだそうです。

M3. BABY QUEEN

- END -

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:: 杏子オフィシャルブログ | 杏子の今日このゴロゴロ(2011年1月11日付)


■ A HAPPY NEW YEAR/松任谷由実



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黒沢健一::黒沢健一


SEAT AND MUSIC 2010

2010.12.25



まずはSEAT AND MUSIC恒例、今年の黒沢健一特製カクテルをご紹介します。
スクリーンに映し出される先生の手タレっぷりも様になってきました。健キールはもうおなじみ。
RED&BLUEはその名が示すとおり、赤と青の綺麗なツートンカラーのお酒(画像右・手前)
赤と青を混ぜたら普通は紫になると思うんだけど、なぜか微妙な茄子紺に(笑)。混ぜるな危険?
NORTHTOWN CHRISTMAS(画像右・奥)は心まで凍りそうな味ではなく、とっても懐かしい味です。

開演時刻を10分ほど過ぎてライブスタート!まずは先生(手タレ)がひとりで登場です。
グローブ座2日目でもオープニングに歌われたウェルカムソング。一部歌詞を変えて歌います。
「♪クリスマスの夜にぃ」とか「♪今日はカルチャーカルチャーでぇ」などなど。
替え歌にしておきながら、途中で自分で噴き出すのが可笑しい。

MCのあと、遠山さんがステージに招かれると、客席から「遠山さーん!」と黄色い歓声が(笑)

うはっ、「Matchbox」ですか!バディ・ホリーを彷彿させるしゃくりあげ唱法が冴えまくります。
そして、アニマルズのバージョンが有名な「Bring It On Home To Me」。ひえーなんたるかっこよさ!
カバー曲はカルカル恒例ですが、やはり素晴らしい選曲です。個人的にはもう前半のハイライト(笑)
このへんのロック・クラシックスを黒沢流に料理して、軽ーくアルバム1枚出してほしいくらい。願望。
「V.S.G.P」のように緻密に作り込んだ作品もいいけど、初期衝動一発のアルバムもたまにはいい。

アルバム「Focus」から、「Scene39」「POP SONG」。
ここ1週間でライブ3本なので、セットリストはどうしても似通ってしまう部分もありますが、
それぞれの公演によって同じ曲の別バージョンが聴けるという喜びのほうが勝ります。

「V.S.G.P」の告知では先日のグローブ座でも触れられていたDISC1の遠山オミット問題再び。
「私のピアノが一切入っていない。 消 え た の 」とか、こりゃ余程きくっちゃんに恨みがあるな(笑)

「Package」。先生と遠山さん2人だけのバージョンは初演です。
「V.S.G.P」3部作(=CD4枚)すべてに収録されていて、グローブ座1日目は遠山さん+弦カルと、
2日目はきくっちゃんと2人バージョン、今日は遠山さんとの2人バージョン。もうなんでもあり(笑)
最もアレンジの幅があるというか、乱暴に言ってしまえば「いじりがいのある」楽曲なんでしょうね。

口笛を一吹きして「What is this song?」。先生はギターを持つけどこの曲ではほとんど弾きません。
サビではピアノだけをバックに歌います。昨年のカルカルで演奏されたときもこんな感じでしたっけ?

店長さんからお店の宣伝をお願いされているそうで、ここで特製メニューなどを紹介するコーナー。
去年リクエストしたたこ焼きがその後レギュラーメニューになり、しかも一番人気らしい。先生うれしそ。
さらに本日の特製メニュー表を見ながらニヤリと笑い、
「レッドアンドブルー!ノースタウンクリスマス!俺の曲のタイトルをメニューに!」と満足気な表情も。

ここでもう1曲カバー曲。バッドフィンガー永遠の名曲「Day After Day」です。
今年10月の「LEGEND OF MASTERPIECE」にて演奏されたばかりですね。
僕はイベントに参加できなかったので、今回カルカルで聴けてすごくうれしい。
スライドギターは遠山さんのキーボードで再現。ベンダースライドっていうそうです。
先生いわく、遠山さんはベンダースライドの名手とのこと。わわ、早業スイッチングが忙しそー。

「随分前に書いたクリスマスソング」という紹介に続いて、L⇔Rの名曲「RED&BLUE」。
ステージ後方の照明も、●●●●●●ときれいな2色に。

えっ!もう1部おしまい?早いよー。ふと腕時計を見ると、時刻は18時52分。夜はこれから。
休憩中、特製カクテル「RED&BLUE」「NORTHTOWN CHRISTMAS」ともに完売のアナウンスあり。

+ + + + +

19時10分、第2部スタート!まずは先生ひとりで登場して「方舟」をギターで弾き語ります。
んー?なんか床がズンズン振動してる、と思ったら階下のZEPP TOKYOでリップスライム開演した模様。
いままでもパラパラナイトやDJイベントなど、なぜかアッパー系のライブとバッティングするんですよね。
DJ FUMIYAの奥様である中島ちあきちゃんもおそらく観に来てるだろうし、ちょっとカルカルにも顔出して、
先生が提供した名曲「Lovely, Love Me」「Don't Take My Time」あたりを歌ってくれたらなーと思うのは、
中島ちあきファンである僕の、他愛の無い妄想、もしくは願望なのでした。

「Morning Sun」のひとり弾き語りって珍しいかも。エンディングでは「♪続きがあるだろう」を3回リピート。
ここで遠山さんがステージに戻り、秋の歌ということで「Missing Piece」。そしてL⇔Rの「NICE TO MEET YOU」。
Traffic「Paper Son」風のあのイントロはキーボードで再現してたけど、やっぱりシタールギターで聴きたいな。

演奏が終わり、先生は突然ギターを置いて「クリスマスの願い事ってあるじゃないですか?」と突然切り出します。
「俺的クリスマスお願いランキングっていうのがあるんです。・・・『お願いランキング』今年出ましたけど」
そのお願いというのは、「みんなと一緒に俺のライブを観てみたい!」というクエスチョンマークが乱舞する内容。
「無理でしょそれ。蝋人形でも置くの?」という遠山さんの言葉を遮るように、「いや、できる!」と力強く答える健一先生。
遠山さんは色々なバンドをやっていてリードボーカルもとっている。だからひとりで歌ってほしい、と。困惑する遠山さん。
場内からは盛大な拍手が湧き起こり、「みんなホントは嫌なんじゃないの?」と言いつつ満更でもなさそうな感じ(笑)
「じゃ、あとはよろしく!」と先生はステージを飛び降りて、臨時に増設された特等席(パイプ椅子?)に座っちゃった。
「すげー!最前列!」と子どもみたいにはしゃぐ天才ミュージシャンがひとり・・・(42歳・男)

そんなこんなで始まった遠山さんのキーボード弾き語りは、ザ・タイガース「廃墟の鳩」。なかなかの美声ですねー!
そしてVIPシートで時折ウンウンと頷きながら、満足気な表情でステージを見つめる健一先生は、
曲が終わると思わず椅子から立ち上がって拍手!感動・感涙のスタンディング・オベーションです!

すると今度は遠山さんが「健ちゃんの持ち歌やってもいいですか?」と、逆お願いランキング。
遠山さんも先生のように「カモン!」とか「セイ!」とかコール&レスポンスしてお客さんを煽ったりしたいんだそうです(笑)
鳩が豆鉄砲を食らったような顔で固まってる先生。こ、これは逆ドッキリ成立してるのか!すごい展開だぞこりゃ。
ギターを抱えた遠山さんが「徹底して真似したいので、伴奏する人を呼びたいと思います。・・・オイ、菊池!」

なんとライブを観に来ていただけのきくっちゃんが飛び入り参加!ステージに上がるやいなや「遠山裕ナイトへようこそ」。
そして演奏が始まったのは「LAZY GIRL」!遠山さんは早速イントロで「カモン!」と、オーディエンスをぎこちなく煽ります。
健一先生はお客さんに手拍子を促しながら、客席と客席の間を縫うように場内を歩き回って、めちゃめちゃ楽しそう。
間違いなく本日一番の盛り上がりでした。誰のライブなんじゃーい。遠山さんはラストのジャンプだけ似てました(笑)

もう完全に余興ですが、激レアな光景だし、何よりパーティーらしくて楽しい。普通のライブじゃこれは無理ですから。
もちろん弦カルライブのように、高次なレベルできっちり構築されたショーを「観賞」することも価値は大きいです。
だけど、出演者もお客さんも一緒に「参加」して楽しむという、こういう和やかな感触はカルカルならではであって、
あるいはかつてのCRTにも存在していたんだよなぁ、なんて思った次第であります。

「今日は楽しいな!」と先生も盛り上がったところで、「SOUL KITCHEN」。あー先生の声だ。なんか安心する(笑)
先ほどまでの高揚感が残っているのか、遠山さんのコーラスもいつも以上に気合が入っているように感じました。

「Society's Love」では、イントロから制限速度オーバー気味に飛ばしまくる先生。ノ、ノドは大丈夫なのかしら!
一昨年のカルカルライブでは「Land of Riches」で飛ばしすぎて、アンコールでかすれ声になったので(笑)
と、まぁ、僕のそんな心配をよそに楽曲はグングン加速してあっというまにエンディング。真上に拳を突き上げる先生。

そして激しいパフォーマンスから一転、静粛としたピアノの音から「Grow」へ。左手はパンツのポケットに。
右手は湧き出る感情をコントロールするかのように、絶えずひらひらと中空を舞うのでした。名曲中の名曲です。
丁寧な感謝の言葉があって、本編ラストは「Northtown Christmas」。そうか、今日はクリスマスでしたね。

アンコールはいきなり3人で登場。客席から「キクチー!」の歓声が飛ぶと、すかさず「呼び捨てかよ!」ときくっちゃん。
先生の証言によると、遠山さんときくっちゃんはかなり仲が悪いそうで、2人がバッティングしないよう細心の注意を払って
ライブなどのスケジュールを組んでいるらしい。たしかに今年のグローブ座2daysライブも、あからさまだもんね(笑)
「V.S.G.PのDISC1とDISC2を入れ替えるときは、あー2人は仲悪いんだ、と思って下さい」と先生から貴重なアドバイスも。
さらに「2人と同じステージに立つのが本当にうれしい。今年のクリスマスは2人が和解した記念日」とおっしゃいますが、
相手が演奏するときは自分は演奏しないと、お互い一歩も引かず、和解どころか一触即発の雰囲気なんですけど(笑)
「えー!やだよう。お願いだから一緒に演奏しようよー」と哀願する先生が、とびきりかわいかったです(笑)
ようやく曲に行こうかという矢先にまた2人がゴニョゴニョと揉め始めて、先生は思わず「♪けんかをやめてぇー」

この3人では初めての演奏らしい「Rock'n Roll」。先生×遠山ver、先生×菊池verは頻出なんですけどね。
それにしても、このかっこよさを何と表現したらいいのか。鬼神のような3人のプレイ。バンドに匹敵する音圧でした。
途中で遠山さんときくっちゃんのソロパートが各2回ずつあったんですが、2回目のきくっちゃんソロがネタ切れっぽく、
突然ヴァン・ヘイレンっぽいタッピングでなんとか弾き倒していたのが印象的でした。かっこよかったですね。

「Northern town」でアンコール終了。場内BGMには先生がカバーしたエヴァリーブラザーズの「Devoted To You」が。
ちなみにこの曲の初出は、2001年SOUVENIRツアーの東京(12/24)・名古屋(12/25)で入場者に無料配布されたCD。
現在では、iTunes Storeで配信されている「NEW VOICES」のボーナストラックとして聴くことができます。

そのBGMをかき消すようにお客さんの拍手が止みません。3人はしっかり応えてくれました。うれしいダブルアンコール。
2010年を締めくくる本当に最後の曲は「Package」。この曲も3人バージョンは初でしたが、とにかく濃厚!超絶!衝撃!

いやはや、これで心置きなく年が越せるというものです。大満足のライブでした。ふぅー。
健一先生はじめ、出演者のみなさん、スタッフのみなさん、素敵な時間を本当にありがとうございました。

そして、今年も「びっくり電話」にお越しいただいた皆様にも心からの感謝を。よいお年をお迎え下さい。

+ + + + +

SEAT AND MUSIC 2010 ~☆Holy Night☆~
@東京カルチャーカルチャー
SETLIST

<第1部>
▽ 黒沢健一
01. 新曲(♪Welcome My Show, Welcome Tonight)

▽ 黒沢健一+遠山裕
02. Matchbox (Carl Perkins/The Beatles/etc)
03. Bring It On Home To Me (Sam Cooke/The Animals/etc)
04. Scene39
05. POP SONG
06. Package
07. What is this song?
08. Day After Day (Badfinger)
09. RED&BLUE

<第2部>
▽ 黒沢健一
10. 方舟
11. Morning Sun

▽ 黒沢健一+遠山裕
12. Missing Piece
13. NICE TO MEET YOU

▽ 遠山裕
14. 廃墟の鳩 (ザ・タイガース)

▽ 遠山裕+菊池真義
15. Lazy Girl

▽ 黒沢健一+遠山裕
16. SOUL KITCHEN
17. SOCIETY'S LOVE
18. Grow
19. Northtown Christmas

▽ 黒沢健一+遠山裕+菊池真義
EN
20. Rock'n Roll
21. Northern town
EN2
22. Package



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黒沢健一::黒沢健一


LIVE V.S.G.P 2010 | V.G編

2010.12.19

初日はV.S.G.P編で、2日目はV.G編。そりゃ「S」と「P」はあったほうがいいに決まってる。
昨日までの僕はそう思っていました。あぁ、なんて浅はかな考えだったんでしょう。
言わずもがな、両日ともに甲乙つけがたい素晴らしいライブでした。

本日のステージ。奥にはソファーが鎮座していて、テーブルの上の花瓶にはバラが2本。
第1部は先生ワンマンステージ。1曲目はウェルカム・ソング。新曲なんだろうけど即興のような気も?
びっくり電話的には、とりあえず「新曲」としてセットリストに追加させていただきましたが、
公式見解としてはどうなのか、いずれにしても「メモカぴあ」で確認する必要があるかもしれません。

2曲目の「方舟」のあと、今回の2daysライブそれぞれの違いについて(噛みながら)丁寧に説明する先生。
「昨日はV.S.G.Pでした。今日はV.Gの日に制定させていただきました」って祝日かい!(笑)
いや、いいですいいです。もうこの際、12月19日と8月11日は国民の休日にしてしまっていいと思うんです僕は。

「今日は楽しんでいって下さい」というあいさつの後にしばし静寂。突然イントロなしで歌われたのは「BE WITH YOU」!
この曲は1986年の時点(ラギース時代)ですでに存在していたことは確かなので、約25年モノということになります。
10代の黒沢健一が書いた曲を、40代になった黒沢健一が歌う。年齢の違いから起こる摩擦を感じないほどの名曲。

弾き語り「CHEWING GUM」は昨年のイバラキックスで披露されたバージョンと同じでしょうか?(僕は不参加でした)
ときに両腕をだらんと下げてLazyにギターを弾き、語尾をHazyに歌う。アップストロークで刻むギターが印象的でした。

「Missing Piece」のあとは、大阪でインストアの弾き語りイベントやったときにものすごくお客さんとの距離が近かった話。
まさにFace to Faceで、PA要らないほどだったと。タワレコの「Focus」レコ発インストアのこと?そんなに近かったのかぁ。

「Silencio」に続き、アルバム未収録曲「赤と黒のブルース」。初出は今年のイバラキックスです。
この曲調は黒沢健一らしくないと見る向きもあるようですが、僕はこういう陰影のある曲も普通に好き。
エンディングでは先生のシャウトと共に一気にテンポが加速して、プツンとカットアウト。かっこいいですね。

同じく未リリース曲「Rock'n Roll Band」は2008年の「TOUR without electricity」横浜赤レンガ公演が初出。
しかし同年のカルカル「SEAT AND MUSIC 2008」、そして今回のライブと少しずつ形を変えているように思いました。
初出のバージョンでは、たしかエンディングにニール・ヤング「Helpless」のワンフレーズが挿入されていたんですよね。
ともかく同時期に披露された「方舟」は無事アルバムに収録されたので、次はぜひとも「Rock'n Roll Band」のリリースを。

ギターを替えて前半最後の曲「Northern Town」です。
昨日のピアノ+フィンガースナップも良かったけど、今日のギター+ハンドクラップバージョンも素晴らしい。
楽曲の核となる部分がアレンジによって左右されない証拠。つまりいつどこでどんな形で聴いても名曲。それが黒沢節。

休憩15分を挟んで第2部のスタートです。第2部は先生とギタリスト菊池真義(以下きくっちゃん)氏のセッション。
先生ネクタイ替えてきた?1部では赤っぽく、2部ではシルバー×黒っぽいネクタイ。2人とも上下黒ずくめの衣装です。
ちなみに僕のレポは衣装についてほとんど触れられないことで有名ですが、要は興味がないので覚えられないんです(笑)
詳しくは、絶賛注文受付中のメモカぴあでご確認下さい!

ギターメインの「What is this song?」は、昨日の弦カルバージョンと比べると良い意味でラフな感じでした。
きくっちゃんのギターはとにかく多彩で細やかですね。緻密でありながら大胆なアレンジが飛び出すところも魅力です。
「Scene39」ではいよいよ1部の緊張から解放されたのか、先生が心底楽しそうに歌っていて、こちらまで自然と笑顔に。
昨日に引き続き、ボイスパーカッションも飛び出します。先生ひょっとして「V.S.G.P」制作中にボイパの楽しさに目覚めた?

演奏が終わると、しみじみとした口調で「人を演奏するのは楽しいなー(笑)」
その口振りから、ひとり舞台の1部は先生といえども相当プレッシャーあったんだろうなぁと推し量ることができました。
きくっちゃんは、1部が良かったのでもうオレ出なくていいじゃん、ピーンと張り詰めた空気に入っていけない、と思ったそうです。
緊張のあまり、ガタガタガタガタと手が震え、トイレで何度も顔を洗ったらしい・・・。それは大げさだろーと笑う健一先生。
でもたしかに「Silencio」「赤と黒のブルース」「Rock'n Roll Band」あたりの緊張感はただごとではなかったように思います。

ギターを静かに爪弾かれてはじまったのは、NRBQの「I Love Her She Loves Me」・・・ではなく「Morning Sun」。
そして、そのまま流れるように「Mad Man Across The Water」。穏やかなギターの音が心地よいです。
ここ数年の先生のボーカルスタイルは鼻にかけて喉に落とす鼻濁的?唱法が強調されていて、
それによって、おそらく倍音のような厚みのある独特の響きを生み出しているように思うんですが、
「Mad Man~」に関してはもっとクリアーな抜ける声で聴きたいなーなんてちょっぴり思ったりしました。
そして「1stアルバムから、モーニングサンと、マッドゥメァンアクロゥスダワラでした」と、今回も発音良すぎな先生(笑)

「V.S.G.P」制作にあたり、先生やきくっちゃんはエンジニア永井さんのスタジオにひと夏通い詰めたそうです。
このあたりの話は、昨日から会場で販売されている「V.S.G.P NAKED」封入のリーフレットに詳しいんですが、
「NAKED」をあらためて聴くと、自分のギターが大フィーチャーされていることにきくっちゃん自身かなり驚いたとのこと。
しかし、どうやらこのCDはきくっちゃんに秘密にして作っていたらしく、「勝手にやってる!」と先生に対してブーイング。
遠山さんに黙って「V.S.GP」を作り、きくっちゃんに黙って「V.S.G.P NAKED」を作り、そりゃ非難されますがな(笑)
「レコーディングに参加してもらってる人になんで言わないんだろう俺(笑)」と先生も自問。驚かせたいんでしょうね。

さらに「V.S.G.P DISC1ではピアノ消えてる」という昨日の遠山発言に触れ、「消したのはわざとです」と開き直るきくっちゃん。
一連のアレンジ作業を進めている間に、「これってピアノじゃなくてギターでもよくなくなくなーい?」と思ったのだそうです(笑)
DISC2では遠山さんが大活躍しているし、もはやタイトルは「遠山裕」であると先生。「遠山裕 featuring 黒沢健一」であると。

うあーすみません。このあたりのMCに関してはたぶん順番や内容もめちゃめちゃです。あとは・・・なんだっけ?
あ、そうだそうだ。リハーサルのときに先生自らコーヒーを淹れてくれるらしいですね。わざわざ豆から挽いてるとか。
先生は凝り性だから絶対に美味しいと思う。いつか「喫茶クロサワ」がオープンした暁には毎日通い詰めたい!(妄想)

面白かったのが、リハーサルで気合を入れるために2人が編み出した秘技「バーチャル高校生」?
プロのミュージシャンではなく、バンドを組んだ高校生気分でリハーサルに勤しむという手法らしいです。

# オリジナル曲を書きためている健一先生と、スゴ腕ギターのきくっちゃん。2人は同じ高校の違うクラス。
# 彼らが音楽をやっているという事実は学内ではほとんど知られていないが、ひょんなことから2人はユニットを結成、
# 2ヵ月後の学園祭でみんなをびっくりさせようと企んでいる。「あいつらオリジナル曲やってる!BOOWYじゃないぜ!」


そんな風に言われたい!人気者になりたい!というバーチャル感覚で、普段あまりリハで熱くならないきくっちゃんも、
「オーシ!やる気出てきた!」と、力がみなぎるんだそうです。まさしくそれって「バンやろ!」的な初期衝動(笑)
そして先生は僕たちオーディエンスに「バーチャル事務」を提案。会社に入りたての新社会人気分で仕事をこなすと、
「俺ってこんなに事務仕事が早かったんだ!」となるはず。・・・話の着地点が見えないまま「NICE TO MEET YOU」へ(笑)

ここでステージ奥手のソファーに移動して、先生ときくっちゃんでスタジオセッションを再現するという趣向のコーナー。
「V.S.G.P NAKED」に、本物のスタジオ写真あるんですが、たしかにソファーが目立ちますね。再現性はどうなんだろ。
それにしてもなんか2人とも遠いなー。でもステージの隅っこで小さくまとまってる感じの画がなんとなく面白い。
まずは先生がジャカジャカとテキトーな感じに弾き始め、それにきくっちゃんのギターもくねるように動き回ります。
やがてそれらが少しずつ集約され内側から熱を帯びてくると、そのまま「Do we do」のイントロに突入!超かっこいい!
おそらくアドリブであろうギターソロにもしびれた。Focusツアーに参加して、この曲でギター弾き倒してほしかったなぁ。

「Package」でも強烈なボイスパーカッションを披露する先生。これはビートボックスと言ったほうが適切かも。
ていうかみなさん、きくっちゃんのギタープレイ観ました?フレット上をすべるように高速移動する指・指・指。まさに鬼です。

怒涛の2曲が終わり、「まだまだ何曲でも来いやー!」と言わんばかりにテンションの高い健一先生とは対照的に、
ぐったりソファーの奥に身を沈めるきくっちゃん。この光景は何かを僕に思い出させる・・・と思ったら、健'zですよ、健'z。
リハーサルでもっと歌いたいという先生⇔家に帰って原稿書きたいという健太さん。そんなエピソードを過去日記から抜粋。

# どうやらリハーサルでも健太さんはノリノリの健一先生に振り回されっぱなしらしく、
# 「健一・・・俺、家に帰って原稿書かなきゃいけないんだよ」
# 「えー、もう1曲歌いましょうよー」
# といった感じの会話がたびたび展開されているとのことです。


ちなみに先生ときくっちゃんのセッションテープはたくさんあって、色々なセリフや会話まで記録されているらしい。
「いまのソロとても良いと思います!」と急に丁寧語になる先生とか。うわーいつかBOXセットで一挙放出して!

以上で熱いスタジオセッション再現コーナーは終了。いそいそと元の位置に戻る2人。
ライブ音源にダビングを重ねるというアイデア。頭で音が鳴っても実際アウトプットしたものは理想と違う。
そういった意味で「V.S.G.P」は納得できる作品に仕上がりました。スタッフや周りの人たちのおかげです。
みなさんも自分のイマジネーションを大切にモノ作りしたり、仕事に役立てて下さい。「Somewhere I can go」。

きくっちゃんが思い出させてくれた曲、と前置きして「Keep the circle turning」で本編終了。
この曲がライブで演奏されたのは昨年のイバラキックスが初めてだけど、やがてアルバムに収録されるまでになろうとは、
そのときはきくっちゃんも思わなかったでしょうね。やっぱり菊池セレクトは僕たち黒沢ファンにとっても信頼のブランドです。

程なくアンコール。わー!昨日遠山さんが着てたギラギラギンにさりげなくないベスト着てきくっちゃん出てきたー!
しかも照明がスパンコールに反射して、なんだか昨日よりもまばゆいんですけど(笑)
「楽屋にあったんだよ」と、きくっちゃん。「脱いでいい?」「普通脱ぐだろそれ。ギターに傷がつきそうだし」

昨日の「Northtown Christmas」に続き、本日のクリスマスソングは「RED&BLUE」です。
穏やかでリリカルな名曲。健一先生の気品のあるソフトなボーカルが楽曲の世界を美しく照らし出します。

「この曲をアコギだけでやったらどうなるんだろう」と思いつき、昔(2002年・名古屋ELL)きくっちゃんと一緒にやった曲。
つまり、「V.S.G.P」へとつながるひとつの源流になったともいえる「Rock'n Roll」がアンコール2曲目。熱演でしたね!
もはやオリジナルバージョンよりも、きくっちゃんと2人のこの激烈なバージョンが「本命」のような気がしてきました。
そして「遠くまで」でほっこりアンコール終了。この時点でまだ19時前だったんだけど先生はやっぱり「おやすみなさい!」
いや、まだ誰も寝ません(笑)

そしてそして、情熱のダブルアンコールは再びの「Do we do」。
本編のセッションコーナーで披露されたバージョンより、荒削りなFocusツアーのそれに近い印象でしたね。
先生は頭を振り乱しながら「ワンモアターイム!」と連呼し、きくっちゃんのソロパートを延ばしに延ばします。
もう最後は2人とも何かに急かされているかのように加速加速!「ドゥーーイードゥーーーー↑↑」でフィニッシュ!

終演後ロビーできくっちゃんと増本さんがフウロミンのCDを手売りしていて、即売サイン会状態だったらしいです。わお!

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LIVE V.S.G.P 2010 V.G編 ギターと歌の夕べ
2010.12.19(Sun) 東京グローブ座
SETLIST

01. 新曲(♪Welcome My Show, Welcome Tonight)
02. 方舟
03. (I WANNA) BE WITH YOU
04. CHEWING GUM
05. Missing Piece
06. Silencio
07. 赤と黒のブルース
08. Rock'n Roll Band
09. Northern town
10. What is this song?
11. Scene39
12. Morning Sun
13. Mad Man Across The Water
14. NICE TO MEET YOU
15. Do we do
16. Package
17. Somewhere I can go
18. Keep the circle turning
EN
19. RED&BLUE
20. Rock'n Roll
21. 遠くまで
EN2
22. Do we do

M01-09 黒沢健一 
M10-22 黒沢健一+菊池真義



メッセージはお気軽にどうぞ。

黒沢健一::黒沢健一


LIVE V.S.G.P 2010 | V.S.G.P編

2010.12.18

開演時間を5分過ぎた頃に客電がすうっと落ち、グローブ座2days初日がスタート。
今日はV.S.G.P編=ボーカル・ストリングス・ギター・ピアノという編成でのライブです。
まずはLALALAストリングスの皆さんと遠山さんが登場して、しばしチューニングなど。
続いて黒沢健一先生の登場です。あら?「V.S.G.P」ジャケ写の格好じゃなくて残念(笑)

衝撃のオープニングナンバーは、L⇔Rの名曲「RIGHTS AND DUES」!これは反則だろー!
昨年の弦カルライブと同様、ストリングスとのセッション時には、健一先生はギターを持ちません。
それゆえ身振り手振りで、その小さな身体全体を使って、楽曲の世界をオーディエンスに伝えようとします。
「If I cry」では頬に涙を伝わせ、「my bicycle」ではハンドルを握り、「good things」では両手の親指を立て、
そして間奏の「♪アーイ・ラーー・ビューーー」は、会場全体を見渡しながらハンドマイクで丁寧に歌い上げます。

今夜はストリングスとピアノをフィーチャーした「V.S.G.P編」ですという説明の後、「What is this song?」。
なんというか、弦の音がキラキラしてるんですよね。伸びやかで飛翔感のあるメロディーとすごく相性が良い。
「Package」では昨年に引き続き郷ひろみ直伝のジャケットさばきに目が釘付けでした。さらに切れ味鋭くなってた!
さらに間奏ではボイスパーカッションも飛び出します。僕はボイパについて詳しくないけど、たぶんかっこよかった!
「V.S.G.P」に収録された「Package」の間奏では、ストリングスの陰に隠れてそんなにはっきりと聴こえないんだけど、
「V.S.G.P」DISC1からライブ音源を抜いて、ダビングしたものだけでまとめたCD「V.S.G.P NAKED」を聴いてみると、
先生かなりボイスパーカッション頑張ってたんだなーってわかります。というわけで、「NAKED」は必聴盤です。

「次の曲は・・・」って、先生ものすごい足元ガン見してるし(笑)
以前、締め切りのある頃に作った曲。最近も締め切りがないわけじゃないけど、締め切りは忘れているそうです。
そりゃ、あの怒涛のポニーキャニオン時代に比べれば、いまはマイペースで活動できるし、ある意味健全でしょう。

というわけで、初披露となる弦カルバージョンの「Knockin' on your door」です。
昨年の神懸かった弾き語りバージョンとは異なり、原曲の雰囲気を残した清涼感あふれるストリングスアレンジ。
ボーカルもほぼオリジナルに忠実でしたね。やっぱりノッキン超名曲。ポップチューンの理想形のひとつだと思います。
たしかにL⇔Rにはノッキン以上に良い曲があるし、これ1曲でL⇔Rが評価されてしまうことに対するやりきれなさ、
そして図らずもこの曲が背負ってしまった「運命」の重さに、ファン各々が複雑な思いを抱くことも理解できますが、
うーん、なんというか、もし恣意的な解釈で無理にこの曲を嫌っているのなら、もったいないなぁって思うんです。
だってほら、先生本人はいま目の前でこんなに楽しそうに歌ってますよ。両手ノックなんてしちゃったりして。

「Keep the circle turning」「Remember」が終わるとLALALAストリングスは一旦退場、先生と遠山さん2人だけに。
ここからは「V.G.P」コーナーです。そういえば今日のライブは「V.S.G.P編」だけど、「V」「S」「G」「P」が揃った瞬間なし?
LALALAストリングス(S)とセッションするときは先生はギター(G)を持たないから、「V.S.P」。
遠山さん(P)と2人だけのコーナーでは先生はギターを持つけれど、ストリングスがないから「V.G.P」。
もちろんライブ全体を通して「V.S.G.P」それぞれがすべて活躍するので、なんら問題はありませんが(笑)

わー!「(YOU DON'T NEED) NOTHIN' TO BE FREE」ですか!まさか先生がこの曲を覚えていたとは!
人生最多アルバム再生回数でいまだにトップに君臨する「NEW VOICES」ファンの僕としては、うれしい選曲。
ライブの定番「Rock'n Roll」では、いつものように順調に演奏は進んだのですが、エンディングの遠山さんのピアノ、
一番最後の最後の締めのところで、関係ない鍵盤に指が当たってしまったのか、

♪ジャジャッジャージャジャッ!・・・・・・ポン

てなった(笑)
直後、2人で顔を見合わせて苦笑い。遠山さん平謝りの図。

今回会場で売っているグッズについて先生が説明をはじめると、すでに各グッズがピアノのそばに置いてあったのか、
「V.S.G.P NAKED」もトートバッグもカレンダーも速やかに高く掲げてお客さんにプロモート。なんて優秀な助手!
そんな遠山さんですが、ダビング部分のみ抽出してまとめた「NAKED」については一言言いたいことがあるらしく、

遠山 「僕の音は入ってないの?」
黒沢 「あ、はい。NAKEDに遠山さんは・・・入ってません!」

さらに「V.S.G.P」本編も遠山さんに内緒で作っていたそうで、それについて先生は「聴いて驚かせようと思って」。
遠山さんいわく「驚きましたよ1曲目。やっぱり僕いないでしょ?菊池がギター弾きまくるからさぁ」と超不満そう(笑)
ベースとなったライブ音源にはもちろん遠山さんはいるんだけど、たしかにダビング後の音源ではピアノ聞こえない。
それでも、DISC2では遠山さんが大フィーチャーされていると懸命にフォローする健一先生でしたが、
「DISC2ってシングルで言うところのB面でしょ?ノッキンに対する岩しぶきみたいなさ。みんなDISC1しか聴かない」
「そんなことないですって!DISC2のほうがたくさん曲も入ってるし・・・!」と、嫌な汗をかきながら反論する先生。

黒沢 「昔からずっとレコーディングやライブにも参加していただいて、もうL⇔Rのメンバーみたいなもんですよ」
遠山 「いや、curve509にもMOTORWORKSにも入ってないし・・・」
黒沢 「いいじゃないですか別に!(笑)」
遠山 「ファン的にはコンプリートしたいじゃないですか」
黒沢 「・・・全部に参加したいと(笑)」

コンプリートって(笑)
次の曲の直前にも「この曲もアレンジ違う人・・・」「たまには違う人とやってもいいでしょ!」なんて微笑ましいやり取りが。
たしかに2007年末に配信されたこの曲は、シライシ紗トリさんプロデュースで遠山さんは不参加だったんですよね。
とはいっても、その後のアルバム「Focus」および「Focus」ツアーにはしっかりと遠山さんも参加されているわけですが。
で、そのいわくつき(違)の「Feel it」ですが、「LIVE without electricity」に収録されているバージョンよりもテンポ速め。
僕、この遠山さんアレンジの間奏がドラマチックで好きなんですよね。♪ジャッジャーン、ジャッジャーンって(伝わらん・・・)
そしてやっぱり先生の歌詞が怪しい!さりげなく歌詞を修正しながらコーラスを合わせていく遠山さんは、もはや職人の域。

アルバムでは間奏パートが印象的な「Walking on a rainbow」も、ピアノとギターだけであのカオス感を絶妙に表現します。
遠山さんがピアノで不穏なフレーズを繰り返し、ステージ上手に待機していた先生がミュートしたギターをカッカッと鳴らしながら、
少しずつ中央に移動。静寂の中で、時を刻む時計の針の音だけが聞こえてくるような錯覚すら覚えました。息苦しいエンディング。

いつもライブではみなさんにパーカッションをお願いしています、という先生の案内に続き、
「3階の方だけではなく、みなさん一緒に参加して下さい!」ってなんでそこで突然3階?(笑)
「ロックンロールナンバー行きます!」の合図ではじまったのは、ハンキー・パンキーの「SUPER SONIC BOY」でした!
昨年末のカルカルライブでも披露されましたが、なんでこの曲やるときに限って着席ライブなんでしょうか(笑)。うずうず。
そして、そのまま曲間を置かずcurve509「SOUL KITCHEN」へ雪崩れ込みます。またボイパも飛び出し、先生ノッてました。
curve509バージョンよりも軽やかなアレンジで、以前ソロライブでやっていたヤングヤングバージョンに近い印象でしょうか。
ここではハンキー・パンキー、curve509の曲が立て続けに演奏されたわけで、遠山さんの「コンプ」も目前かと思います。

ん、このイントロはっ! L⇔Rの名曲「ブルーを撃ち抜いて」です。なにげにここ数年は演奏されていなかった曲。
これ聴くと、黒沢健一が帰還した2007年末の、あの伝説のトリプルアンコールを思い出してグッときちゃうんですよね。

先生と遠山さん2人のコーナーも無事に終わり、麗しきLALALAストリングスの皆さんが再びステージに登場です。
麗しき麗しきってどれくらい麗しいのよ?とおっしゃる方は、1stバイオリン藤縄陽子さんのブログをご確認下さい。

メンバー紹介。あれ?遠山さんがいない・・・と思ったらなんかスパンコールまみれのウルトラマンみたいなベスト着て出てきたー!
これにはギンギラギンにさりげない往年のマッチ先輩もかないません。片腕を突き上げ、ジョン・トラボルタばりに決めポーズ。
おぉぉ、照明が反射して異様にまぶしい!感動的な「ブルーを撃ち抜いて」の余韻も一瞬でどっか行っちゃいました(笑)

「どうしたんですか・・・」と呆れ顔の先生(笑)
一度はそのままピアノの前に座った遠山さんですが、「曲に合わなくなってきたので脱いできます」。
先生は「ハイ、さっさと着替えてきて下さい」て(笑)。「あんなベストどこに売ってるの?」とブツブツつぶやいておりました。
どうやら、原宿にある「ブティック竹の子」で売っているそうです。ほほう、竹の子族って言葉もこのお店に由来してるのかー。

イントロ。わかんない。なんだこの曲は!えー!「PALE ALE」ですか!この曲をストリングスでやりますか!
原曲が無駄を削ぎ落としたシンプルの極みゆえ、アレンジによって如何様にも化けるという曲でもあります。
MOTORWORKSのバージョンも、人力バージョンも、もちろん今回のストリングスバージョンも素晴らしい。
でもかなり疾走感があるので、弦カルのみなさんは結構大変そうに見えました(笑)
先生はハンドマイクで駆け回り、「♪身をかがめても」では身をかがめ、「♪誰かが僕を放り込む」では放り込まれていました。
今日のライブはとにかくこういったボディ・パフォーマンスが凄かった。黒沢健一、新たなる表現の地平へ。もしくは手持ち無沙汰。

激しいアクション&熱唱のあと、すぐさま「Wondering」。Aメロから当たり前のようにピッチも正確。よく息が切れないもんだなぁ。
そして甘美なストリングスの響きの中で「Grow」が歌われ、いよいよ次が最後の曲。

「この曲の歌詞を書いて下さった方が、今日この会場にいらしています」

さらに、当時と同じアレンジでこの曲を歌えるのがとてもうれしいと前置きされて歌い出されたのは、もちろん「EQUINOX」。
客席のどこかからステージを見つめていた人物は、プロデューサー牧村憲一ではなく、はっきりと「海野祥年」だったはずです。
どんな気持ちで歌っているのだろう、どんな気持ちで聴いているのだろう、そしてそこにはいったいどんな会話があるのだろう・・・。
それぞれ長く遥か続く道を歩んできた黒沢健一と海野祥年が、いまこの瞬間、おぼろげな光を漂わせながら再び交差したのです。
これを人生の光芒と言わずして何と言うべきでしょう。僕は涙を堪えるのが精一杯で、ド派手なベストのことなど忘れていました。

アンコールは「Northern town」。促されて観客もフィンガースナップ。「いい音だなぁ」と先生もご満悦です。
LALALAストリングスの皆さんも同じように指を鳴らします。指痛くなってこの後の演奏に支障が出ないといいんだけど(笑)
決してハッピーな曲ではないんだろうけど、愛らしいキュートな曲調ですよね。「V.S.G.P」では一番人気の曲なのでは?
そして、深遠な空間に研ぎ澄まされた音が鳴り響く「Northtown Christmas」で、美しい余韻を残したままライブは終了!

・・・と思ったらうれしいダブルアンコールあった!「立とうよ!」と先生。今日はじめてのスタンドアップ!
豪放磊落に疾走する2度目の「PALE ALE」で、ガーッとすごい盛り上がって、あっというまに終わった(曲短い)

いやー、良いライブでした。終演時刻は19時20分でしたが、先生はやっぱり「おやすみー!」って言ってましたね(笑)
グローブ座1日目は大盛況のうちに幕を閉じました。明日はきくっちゃんと2人で弾き語りライブです。

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LIVE V.S.G.P 2010 V.S.G.P編 ストリングスとピアノと歌の夕べ
2010.12.18(Sat) 東京グローブ座
SETLIST

01. RIGHTS AND DUES
02. What is this song?
03. Package
04. Knockin' on your door
05. Keep the circle turning
06. Remember
07. (YOU DON'T NEED) NOTHIN' TO BE FREE
08. Rock'n Roll
09. Feel it
10. Walking on a rainbow
11. SUPER SONIC BOY
12. SOUL KITCHEN
13. ブルーを撃ち抜いて
14. PALE ALE
15. Wondering
16. Grow
17. EQUINOX
EN
18. Northern town
19. Northtown christmas
EN2
20. PALE ALE

M01-06 黒沢健一+遠山裕+弦カル 
M07-13 黒沢健一+遠山裕
M14-20 黒沢健一+遠山裕+弦カル



メッセージはお気軽にどうぞ。

黒沢健一::黒沢健一


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