:: びっくり日記

CRTジョージ・ハリスンまつり

2005.01.19

某メーカーさんから、電話。
「ひろりんさんに渡したいものがあるから取りに来て」

というわけで、汐留にある本社にお邪魔すると・・・。
出たーーー!2005年Zガンダム日めくりカレンダー!しかも限定バージョン!
通常ゴールドの台紙は百式とキュベレイが描かれているんですが、この限定版はZガンダムと百式の台紙になっております。

「いやー、こんな貴重なものをありがとうございます」
「じゃあ、よろしければこちらもどうぞ」

そういって担当の方が差し出したのは、なんとガンダムSEEDの店頭販促用タペストリー。
「SEEDかよー」「てか、デカすぎて邪魔なんですけどっ」なんてことは当然言えるわけもなく、
「わー、こちらもいただけるんですか?ありがとうございます!」と、丁重に受け取る僕。
すると、担当者はにっこりと一言。

「オークションで売らないで下さいね」

SEEDの文字を見た瞬間の微妙な表情を見透かされてしまったか(笑)

+ + + + +

そんな荷物を抱えたまま、大江戸線で新宿へ移動。今日は恒例のCRTジョージまつりです!

最初にビートルズ大学学長の宮永教授が登壇。コピーバンドの映像を観ました。
ちょっとした仕草や表情まで、どれもそっくり!「こういった動きを無意識でしている本人達は偉大」とは教授の弁。

さて、オープニングで盛り上がったところでいよいよ本編開始です。
主役はもちろん本秀康さん。説明不要のジョージマニア。シークレットゲストは黒沢健一。説明不要のうまい棒マニア。
タートルネックのセーターを着て登場した先生を、健太さんは「サラミ味でーす」と紹介したのですが、
うまい棒ネタがわからない人にとっては、まるで意味不明ですね(笑)
4人の並びはステージ向かって左から、健太さん、本秀康さん、黒沢健一先生、寺田編集長。
先生はプラスワンの戸口に「来ちゃった・・・」と立ちすくんでいたそう。で、健太さんが「仕方ねーなー、入れ入れ」みたいな。

ジョージを溺愛する本秀康さんの暴走トークの凄まじさは、
一度CRTで経験した方には伝わっているわけですが、今回もいきなりえらいことになってましたね。
昨年発売されたBOXセット「the dark horse years」について、とにかく手厳しいダメ出しを連発ですよ。
もちろん誰よりもジョージの作品を愛しているが故の苦言。
旧盤とリマスター盤のジャケを並べ何時間も眺めて楽しんだという、そんな本さんだからどんな発言しても許せちゃうわけで。

「Somewhere In England」のお蔵入りになったジャケを復活させるなら、曲順・内容もオリジナルにするべきだとか(同感)、
「Thirty Three & 1/3」と「慈愛の輝き」は、明らかにジャケの色調がおかしい、暗い、とか。
暗いジャケのせいで、あのキラキラとしたサウンドまでがなんとなく暗く聴こえてしまうそうです・・・(笑)
今回のリマスター再発の仕事について「たぶん若い人がやったのかなぁ」とは、本さんの推測。
思いだけが先行して、技術が追いついていない感があると。
でも「Cloud Nine」のジャケに関しては絶賛してました。「生写真みたいじゃないですか!」とやや興奮気味。
とにかく、どんな形であれジョージの商品が発売されるとすごく嬉しいという本さんが一言。

「ジョージのために金使いたいんですよ」

わはは。この感覚よくわかる。アイテムには限りがあるから、そのうち集めるものがなくなるんですよね。
仕方ないから同じタイトルを何枚も購入しちゃったりして。僕のL⇔Rコレクションは、まさにそんな感じです。

「CDにも落下テストがある」という健一先生の話は初めて聞きました。
5m、10m、15mと段階別にテストをして、CD本体やケースに損傷はないかチェックするのだそう。
変形ジャケを提案したところで、試作品が落下テストで不合格だと
「L⇔RさんのCDは出せません。ジャケ変えて」と言われるんだとか。
あの名盤「first」も、ジャケに穴開けて出そうとしたら「この穴には何の意味があるんだ?」
「デザインです」「音に関係あるのか?」というような不毛なやり取りがあったようで。なんだかすごい話だ。
ちなみに「LIVE RECORDINDS」のCD4枚収納ケースは、ナガオカに発注したものらしいです。

バングラデシュ・コンサートの“Wah-Wah”を観賞。いやー、ホントとんでもなく豪華なメンバーですよね。
昔このビデオを観て、出演者のCDやレコードを買いまくったっけ。
レオン・ラッセル、ビリー・プレストン、ジェシ・デイヴィス、エリック・クラプトン、ジム・ケルトナー、
そしてピート・ハム。僕の聴く音楽の範囲がグーンと広がるきっかけとなった映像です。

続けてコンサート・フォー・ジョージの“Wah-Wah”を観賞。これは歴史に残る素晴らしいトリビュート。
クラプトンもいる。ポールもリンゴもいる。プレストンもケルトナーもトム・ペティもいる。だけど、ジョージはいない。

「バングラデシュ・コンサート」以降のジョージは、ある意味余生。
「Blond On Blond」以降のディランも、ある意味余生。「PET SOUNDS」以降のブライアンも、ある意味余生。

あはは。ま、健太さんの極論だろうけどね(笑)
彼らがとてつもなく偉大な作品を生み出したことは事実であり、
その作品がいま聴いても変わらず素晴らしいのであれば、たとえ余生であっても、その音楽は“現役”なのだということ。
常に現役であろうとするあまり、自分のスタイルを崩してまで無理をするミュージシャンがいる。
そんな人が「自分は余生だったんだ」と自覚して肩の力を抜いたときに、ふと良い作品が生まれることがある。
健太さんのそんな話を聞いて、あぁなるほどなー、と思いました。

「君にとって、Knockin'~以降は余生と言われるようなもんだ」

健太さんの発言に対して、健一先生は「余生があるというのは本人にとってもファンにとっても幸せなこと」。
結局、「SMiLE」のような作品を常に生み出そうとすることは、
ミュージシャンにとっては大きなプレッシャーでしかないし、その“無理してる感”が、ファンにとっては痛々しいものだ、と。

再結成したサイモン&ガーファンクルについて、「見た目にも余生感が漂ってますからねー」と健一先生。
暴言、暴言(笑)

そんなこんなで前半終了。
休憩時間に相茶さんの姿を発見。え?なんでいるの?
そう思った矢先、予想だにしなかった健'z with FRIENDSの登場!そういうことですか、相茶さん!これにはびっくり。
3日ほど前、先生のケータイに「4人揃うから歌うよ。 健太」というメールが届いたらしい。

並び順はステージ向かって左から、健太さん、高田さん、健一先生、やっちん。
1曲目は“Here Comes The Moon”。リマスター盤「慈愛の輝き」にボナトラとして収録されたデモ・バージョンを参考にした模様。
イントロのギターの音色が綺麗でしたね。先生のボーカルも程よく力が抜けてて、とても良かった。
力んじゃうと、ジョージっぽくなくなっちゃうからね。コーラスは高田さんのみ。

「ギタリストから見たジョージってどうなんですか?」という健一先生の質問に、
「スライドギターが個性的。誰も出せない音」と答えるやっちん。

続いて2曲目は“Here Comes The Sun”。うわー!Moon→Sunコンボで来たかー!(笑)
「♪Sun Sun Sun, Here It Comes」のパートでは、先生の超高音コーラスが炸裂!
もはや犬にしか聴こえない高周波に近いものがあると思う。
曲終盤、今日はギターに専念していたやっちんが初めてコーラス。でも、ちょっとだけ。

まさか健'zの演奏が聴けるなんて思ってなかったから、なんだか得した気分だなー。

CRT後半戦スタート。
本さんは登場するなり突然、“Here Comes The Moon”を歌った当時のジョージは健一先生と同じ36歳くらいだったことに言及。
「36歳で歌う“Here Comes The Moon”はいいですねぇ」だって(笑)
もうここまでくると、どんな事例であれジョージと関連付けて愛しく思えちゃうんでしょうね。すごいわ。

ワーナー在籍時のジョージはレコード会社上層部から曲にダメ出しされていたという話題で、
「健一はそういう経験ある?」と健太さんが問うと、先生は悪戯っぽく笑って一言。

「秘密」

わはははは(笑)
そりゃあ、先生にだって言いたくないことくらいあるよね。「会議になったことはある」とのこと。
ていうか、先生にダメ出しなんてとんでもない話でしょ?天才ミュージシャンも色々と大変だったんですなぁ。

ロンドンで、アメリカ人旅行者に話しかけられた健一先生。

「東京カラキタノカ?」
「イエース!」
「ジョージノライブ、ミタノカ?」
「イエース!10列メデミタ!」
「イイナ~」

なんで2人とも会話がカタカナなのかという疑問はさておき、
ジョージの1991年ツアーはアメリカ公演がなかったから、アメリカのファンは本気で羨ましいのですね。

個人的に今日一番面白かったのは、
「All Things Must Pass」のジャケを見ながら本さんがしみじみと言ったこのセリフ。

「ジョージはイスが似合うなぁ」

・・・本さん、最高(笑)


※健一先生の本日の喫煙本数は6本。ほどほどに。

+ + + + +

CRT vol.65 「新春ジョージ・ハリスンまつり!!」
健'z with FRIENDS SETLIST

01. Here Comes The Moon / George Harrison
02. Here Comes The Sun / The Beatles


■ BYE BYE, LOVE/George Harrison


> 多分ひろりんさんも好きだったと思うのですが、
> スーパーカーが解散を発表しましたね。コメントを一言よろしくー。


残念です、ホント。1回くらいはライブ観たかったですよ。
プリ・スクールと同じで、デビュー時から音楽性を劇的に変化させてきたバンドですからね。
変わりたい人、変わりたくない人。メンバーそれぞれの考え方にすれ違いが生じるんでしょう。
僕にとってのスーパーカーは「HIGH VISION」で始まり「HIGH VISION」に終わるんですが、
発表したすべての作品が常に“問題作”だったという事実はある意味、
シーンにおける彼らの立ち位置を図らずも如実に示していたように思います。

> L⇔Rが「HEY! HEY! HEY!」でチャンプだった時見に行きましたが、
> 2曲くらいやってたような気がしますよ。トークもバッチリ見ました。
> 健一先生が昔自販機盗むなどの悪さをしてた事を告白し、
> そのパブリックイメージとのギャップに松っちゃんが「帰ってくれ!」と退場宣告した記憶が(笑)
> 放送をビデオ録画した筈なのに行方不明です・・・。うっかり処分した可能性大。何てこと!?


あ、チャンプのときは結構豪華だったんですね。
“NICE TO MEET YOU”のときが、観覧1曲のみだったようです。
録画して放置したままのビデオテープって、時間が経つともう何が入ってるのかわからなくなりますよね。
僕もそろそろ整理しないとなぁ。

> ブライアンのサイン会の参加券ですけど、あれは配りすぎ!
> あんなにいっぱいブライアンがサインできるんでしょうか?


・・・運を天に任せましょう(笑)
HMVで200枚もサイン書いてたら、タワレコに移動する前に疲れちゃうと思うんですよねー。



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黒沢健一::健'z