:: びっくり日記

ブライアン・ウィルソン@東京国際フォーラム

2005.01.31

昨日の中野サンプラザの余韻に浸っております。仕事してても、なんかフワフワした気持ち。
これは、昨日の「SMiLE」フル演奏が想像以上に“効いてる”なぁ。本当に危険です。取扱注意。

「もう昔のようなファルセット出ないんでしょ?
 老いぼれブライアンのライブに、10,000円も出せねーよ」

たしかにかつての美しいファルセット・ボイスは聴けません。
その代わり、人生の暗部を垣間見てしまったからこそ生まれた、
どこまでも純粋無垢でイノセントな歌声をブライアンは得たのです。

僕はいまのブライアンの声が一番好きだなぁ。切なくって。
ライブ自体も決してただの懐メロパーティーにならないところが、
ブライアンの現役力であり、楽曲の生命力なんですよね。
40年経ったいまでも、楽曲が呼吸しているんです。一度でもライブを観たらわかります。

やばいやばい、書きながら自分で興奮してきた(笑)

では、そろそろ東京国際フォーラムに向かいます。
会社は元気に早退。ダメサラリーマン街道まっしぐらー!

+ + + + +

あー、もう全身の力が抜けました。ブライアン・ウィルソン@東京国際フォーラム、最高でした!

序盤のブライアンは緊張しているのかちょっとカタさが目立ったけれど、
“Row, Row, Row Your Boat”で心がほぐれたようで、それ以降は覚醒したように生き生きとしはじめました。
“Desert Drive”、“California Girls”は力強かったし、“God Only Knows”は今まで聴いたどのテイクよりも美しかった。
昨日は演奏されなかった“Good Timin'”も感動的。
本編最後の“Sail On Sailor”と“Marcella”では、観てるこちらが驚くくらいブライアンはゴキゲンでしたね。

あの独特の振り付けも今日は盛りだくさんで、個人的には嬉しい限り。
前回のペットサウンズツアーで披露された謎の「糸巻き巻き」ポーズは、今回のツアーではまだ封印中。
名古屋・大阪に期待したいところ!(一連の振り付けを、僕は勝手に「ブライアン体操」と呼んでいる)

そして、やはり今日も圧巻だったのは「SMiLE」セッション。
ブライアンが手を上げる。音が鳴る。指揮者がタクトを振るように、ブライアンの手が中空を舞う。
そこに呼び寄せられるメロディーの集束。僕にはブライアンがまるで魔法使いのように見えました。

ブライアンを支えるバンドも超一流。
演奏スキルはもちろんのこと、ブライアンの音楽に対する敬意の念が尋常じゃないもん。
結局、彼らが僕達に伝えたいことはこういうことなんじゃないかな。

「今聴いていただいているこの素晴らしい楽曲たちは、
 すべてブライアン・ウィルソンという一人の天才が作りました。
 紛れも無く、いまここにいるブライアンが作ったものなのです」

仮に世界一のテクニックを誇るミュージシャンを集めたとしても、
単なる“お仕事”としてステージ上で演奏されたら、これっぽちも感動できないんじゃないかな。
本当に素晴らしいメンバーに囲まれて、ブライアンはとても幸せなんだと思う。

メンバー、観客の感謝の念はブライアン本人にも確実に呼応して、会場全体を大きく対流する。
その神々しいまでのエネルギーの共鳴が奇跡的な瞬間を生むのです。

そう、すでに奇跡は起きているんです!いざ、名古屋へ!


■ Cabin Essence/Brian Wilson


> ひろりんさんこんにちは。はなです。
> しあさっての大阪が楽しみです。


はなさん、先日はありがとうございました。
「SMiLE」ツアー、もう色々な意味ですごいことになっています。
しかも大阪って、なぜか毎回神懸かったステージになるという評判。不思議ですね。
ではでは、木曜日はお互い最高の時間を過ごしましょう!



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音楽::Beach Boys