:: びっくり日記

FEN

2007.12.20

FEN / 杉山清貴

めでたく新曲も出揃い、相変わらず黒沢健一まつり開催中のひろニクルですが、
執拗に先生の曲ばかり聴いているので、たまには気分転換も必要ではないかと思いまして、
7月に発売された杉山清貴の洋楽カバーアルバム「FEN(Favorite Eternal Numbers)」を聴いてみました。
まずはじめにお断りしておくと、僕は別段、彼のファンというわけではありません。
かねてから「風のLONELY WAY」は永遠に輝き続ける名曲だと信じて疑いませんが、
言うなれば杉山清貴ファンというより、無類の「風のLONELY WAY」ファンなのです。

ベテラン実力派ボーカリストによる昨今のカバーブームに触発されたのか、
それとも、ある明確なコンセプトに衝き動かされてのリリースなのかはわかりませんが、
その昔、「夜もヒッパレ」でとても楽しそうにチャートソングをカバーしていた彼の姿を思い出すと、
元々、他人の曲をカバーするという行為にそれほど抵抗感はないのだろうということがわかります。
それではアルバムの収録曲を見てみましょう。

01. Desperado
02. Everytime You Go Away
03. I'm Not In Love
04. You're Only Lonely
05. Heart of Mine
06. Your Song
07. Just The Way You Are
08. My Love
09. Open Armes
10. We're All Alone

「Heart of Mine」「We're All Alone」「You're Only Lonely」など、AORのド定番ソングが多いですね。
いや、まぁ、J.D.サウザーの本分はAORじゃないだろうという意見はここでは置いておくとして、
透明感のある彼の歌声と、メロウな楽曲群はとても親和性が高く、清涼感のある仕上がりになっています。
ただ、歌唱力の高さでどの曲も器用に歌いこなしてしまうので、全体的にややきれいにまとまりすぎ、
楽曲の新たな魅力を切り出すというレベルまでは残念ながら到達していないように思われます。

とりわけ、10ccの「I'm Not In Love」は誰がカバーしても凡庸になってしまう曲の代表格でしょう。
オリジナルの完成度が高すぎて、もはやそこに演者の個性を積み上げる余地がないということ、
さらにメロディ自体はシンプルで単純極まりないということがその主たる原因でしょう。10ccは偉大です。

決して悪い意味ではなく、良質のBGMとして利用するには絶好の1枚だと思います。
それ以上の解釈、サムシングがないと言ってしまえば身もフタもありませんが、
あまり難しいことは考えず、美しい声で歌われる永遠の名曲たちを気軽に聴いてみるのも悪くないです。

逆に杉山清貴の名曲「風のLONELY WAY」をカバーしてる人はいないのかと思って調べてみたら、
CHiYOという女性シンガーが歌っていました。試聴もできます。
抑制されたメロディーと彼女のヒリヒリした声質は、あまり相性が良いとは言えないようです。


■ 風のLONELY WAY/杉山清貴


> 12月後半の旅費捻出に思考停止を起こしているしょこです、こんにちは。ええっと、何往復だ?
> パソコンスペックの関係で新曲は聴けていませんが、初めて聴くのがライブだというのは、
> それはそれで幸せかもしれないと自分本位に前向きに考えております(笑)
> ひろニクルさんの文章に、名曲に違いないという妄想だけは広がっております。
> ラジオのレポもいまさらながらありがとうございました。
> 自分のパソコンはiTunes非対応と知りながら、悪足掻きでダウンロードしてみたらできたので喜んだのですが、
> パソコンに入っただけで開けません(当然です)。素直に諦めるべきでした(笑)


しょこさんこんにちは。ごぶさたしております。
音楽が聴けないiTunesなんて、ハードディスク容量を圧迫するだけの巨大なお荷物ですよ(笑)
ライブで新曲初体験というのもオツですね!オール新曲のライブもありえるかもしれません。
いずれにしても名曲しか存在しないと断言します。空クジなしの年末ジャンボみたいなものです。
旅費捻出に思考停止するお気持ち、同情申し上げます(笑)
でもファンにとっては滅多にないお祭りですから、慌しい年の瀬ですが頑張って往復して下さい。



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