:: びっくり日記

全力投球!! '07冬

2007.12.23

01. SOCIETY'S LOVE
02. Scene39
03. Missing Piece
04. This Song
05. Rock'n Roll
06. Alison
07. PALE ALE
EN
08. Blue Suede Shoes

+ + + + +

予定よりも10分遅れて、20時5分に健一先生と遠山さん登場。楽器編成もそのまま銀座から移動です。
アップルストアイベントの退場前に先生は、
「この後SHIBUYA DUOでもライブするので『続き』を観たい方はぜひ観に来て下さい」
というようなことを言っていたと思うんだけど、それはセットリスト入れ替えを示唆した言葉だったわけで、
事実、アップルストアと重複した曲は「Scene39」「Rock'n Roll」の2曲のみでした。

「こんばんは、黒沢健一です」と一言あいさつがあって、そのままギターをジャカジャカ弾き始める先生。
むむ、この曲なんだろう?と考えていた次の瞬間、「♪ラジオヴォイスでよび出されて」と来たもんだ。
あなたの声でよび出された僕たちはいきなり狂喜乱舞(笑)
この曲が披露されるのは「B-Me」ツアー以来ですが、僕は参加していなかったので初めての生歌。
圧倒的な声の圧力、ドライブ感、それでいてどこかに解放の美が感じられる素晴らしいバージョンでした。

「先ほど出演させていただいた黒沢秀樹の兄、健一です」と、あらためて自己紹介。
「今日は遠山さんと2人だけですが、今まで書いてきた曲をつらつらと歌いたいと思います」

色々なバンドやユニットを通過する中でそれぞれに名曲を生み出してきた健一先生だけど、
そういったユニットの枠を超えて、包括的に「黒沢健一」というソングライターが書いてきた曲を、
惜しみなく(多少は惜しんでいると思うけど)歌いますよーという意思表示が、
この「今まで書いてきた曲を~」という言葉の中には感じられるわけで、それはファンにとって無上の喜び。
もう何歌ってもいいじゃん。先生が書いてきた曲だもの、ね。

iTunes Storeで新曲がダウンロードできるので聴いてみて下さい、とお知らせも忘れず。
アップルストアのときは噛みまくったけど、今回は要点をまとめてシンプルに伝えていました。
2曲目は「Scene39」。2コーラス終わったあたりで先生の左頬を一筋の汗が伝わります。
というわけで、曲が終わるとやっぱり上着を脱ぎ脱ぎ(笑)
最初から脱いでたらいいじゃないか、と思うのは野暮というもの。

身軽になった先生は静かにカポをはめ、咳払いをひとつ。静かに歌い出された「Missing Piece」。
僕は意識が混濁していてこの楽曲を歌っているときの先生の記憶がありません。
そして次の「This Song」で完全に息が止まり、いきなり虚空に放り出されてしまいました。
いったいこの曲の持つ力を何と形容するべきなのか・・・。間違いなく本日のハイライトでしょう。

そして、アップルストアでも披露された「Rock'n Roll」。
うまく言えないんだけど、「This Song」から「Rock'n Roll」への展開には、
個人的になんとなくゴチゴチとした感覚を覚えてしまいました。
「This Song」の余韻があまりにも強すぎて、意識がそこに立ち止まったままになってしまい、
「Rock'n Roll」の世界に自分の感情をうまくスライドできなかったのかもしれません。
でも、それはセットリストに不満があるわけではなくて、むしろこういった展開こそ「あり」だと思う。
引き寄せながら突き放す、あるいは突き放しながら引き寄せる。
そんな企みに翻弄されながらも、同時に激しく共鳴している自分がいるのです。

6曲目は「Tribute to ELVIS COSTELLO」に収録されていた「Alison」。
エンディングのメドレーパートも再現、CDをはるかに上回る圧倒的なグルーヴ感!
曲が終わるとほぼ同時に、先生の顎先から汗がポツポツと滴り落ちました。

打ち込みのリズムトラックが流れて、本編ラストは名曲「PALE ALE」です。
さらに、トリを務めたミュージシャンの特権ということでアンコールあり!
「何やろうか?」と遠山さんと相談、「プレスリーの曲を」と言って歌い出された「Blue Suede Shoes」。
今日一日で一番イキイキとしていたのは、このロックンロールナンバーを歌っているときだったかも(笑)

20時40分終演。

どちらかというとアップルストアイベントは会場の雰囲気もアットホームで、
遠山さんと絡む楽しいMCも多かったし、ややリラックスした雰囲気さえあったと思うんだけど、
全力投球では、短い出演時間の中でできる限りたくさんの楽曲をプレイしようとMCも最小限に抑え、
ある種ミュージシャン然としたストイックな佇まいの黒沢健一を見ることができたように思います。

先生はきくっちゃんのように雄弁なギターを弾くわけではなく、コードストロークが中心だし、
アレンジの装飾といっても遠山さんがピアノで表情をつけるくらいだろうし、
そういった意味では従来のバンドスタイルと比べると見劣りするだろうなぁと思っていたんだけど、
全然そんなことなかったです。というよりも、良い方向に作用している楽曲も多かったです。
楽器を増やして重厚な音を追求する「プラスアルファ」の考え方から解放された、
言うなれば「マイナスアルファ」の魅力が存在していることを先生は教えてくれました。

それにしてもこの満腹感・・・。いくら大好物とはいえ1日2回もオードブル食べたらそりゃ苦しい。
年内あと2回も先生のライブが観られるというのに、もう僕のお腹ははち切れそうです(笑)

というわけで、終演後の貴重な2ショットはこちら(要保存)


■ SOCIETY'S LOVE/L⇔R


> 本当に「夢のような出来事」でした!
> 感動で胸がいっぱいの私の気持ちが、ここに来て少し整理された気がします(笑)
> ねじまき鳥ひろニクルさまのレポは簡潔明瞭で、とても素晴らしい・・・いつもありがとうございます。
> ねじまき鳥ひろニクルさん&妻ニクルさんのちょっと後ろのほうに並んでました。
> お二人はいろんな方にお声かけられてたので「あの方々か!」と思ってご挨拶をと思ったんですけど、
> やはりイキナリは失礼かと。覗いてるだけなんで・・(^^:)
> いつも本当にステキな文章、ありがとうございます。
> 私、詳しくないので、ここに来てやっぱり健一くんはスゴイ☆と思ってしまいます。
> これからもよろしくお願いします♪


いやはや、僕の拙いライブレポに過分なるお褒めの言葉をいただき大変恐縮しております。
簡潔明瞭というより、頑張って絞り出してもこれ以上肉付けする言葉が浮かんでこないのです(笑)
寒空の下、長時間の開場待ち、お疲れ様でした。風邪などひかれてないでしょうか?
おぉ、なんと僕たちの少し後ろにいらっしゃったんですね。次回はどうぞお気軽にお声がけ下さい。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします。メッセージありがとうございました。

> 夢のような出来事、確かにその通りでしたね!
> しょっぱなの「DAY BY DAY」は反則ですね。号泣しました。「遠くまで」は聴くたびにすごく安心します。
> 自分を肯定してくれているような…。不思議な曲です。何一つ変わらない優しく力強い歌声、堪能しました。
>
> 私が並んでいるときは、「ルイ・ヴィトンの発売?」と言っている人がいました(笑)


アップルストア参加おつかれさまでした。
L⇔R休止以降、一度も演奏されなかった「DAY BY DAY」が1曲目ですもん。反則ですよねぇ。
そしてまた、あの時期に先生が「遠くまで」という名曲を書き残してくれたことに感謝しています。
この曲はあの時期じゃないと生まれなかったような気がするんです。なんとなく、ですけど。
それにしても、なぜ人間は長い行列を見ると突如として興味を抱いてしまうのでしょうか(笑)
もし有益な情報であれば自分もその機会を逃したくない、という気持ちもあるかもしれませんが、
ほとんどは単なる興味本位・やじうま根性でしょう。冷たい視線に耐えてこそ真の黒沢ファン!(ウソ)
長蛇の列を見て「ルイ・ヴィトン?」と発想するあたりが、さすが銀座ですね(笑)



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