:: びっくり日記

ソロライブ2007『年末歌い納め』~*配信はじめました。~

2007.12.29

DUO MUSIC EXCHANGE
SETLIST

01. DAY BY DAY
02. Scene39
03. POP SONG
04. Feel it
05. SOCIETY'S LOVE
06. Missing Piece
07. Alison
08. Rock'n Roll
09. 遠くまで
10. This Song
11. Love Hurts
12. September Rain
13. Mad Man Across The Water
14. Stage Fright(with 黒沢秀樹)
15. Be-Bop-A-Lula(with 黒沢秀樹)
16. Bye Bye Love(with 黒沢秀樹)
17. 散歩(with 黒沢秀樹)
18. Hello, It's Me
19. Bye Bye Popsicle
20. LAZY GIRL
21. PALE ALE
EN
22. Younger Than Yesterday
23. リトル・ソング
24. God Only Knows
EN2
25. Blue Suede Shoes(with 黒沢秀樹)
EN3
26. ブルーを撃ち抜いて

+ + + + +

おおまかな進行とセットリストは27日のお台場とかぶる部分も多いですし、
なんといっても今日の「年末歌い納め」ワンマンは参加された方も多いので、
すでに数多くのブログで素晴らしいライブレポを読むことができます。
というわけで、まともなレポを提供できないびっくり日記は省力バージョンと言いますか、
メモ書きでお茶を濁してしまおうという魂胆です。ま、要は手抜きなんですが(笑)

+ + + + +

「こんなにたくさん集まってくれて本当にありがとうございます。今日寒かったっすよね!」
「え~??」(※今日の都内の気温は上昇していた)
「みんな立ちっ放しで待っててくれて申し訳ない」と謝辞を述べる先生の優しさと礼節。

いままで書いてきた曲をつらつら歌いますので最後まで楽しんでいって下さい、という挨拶に続き、
本日のオープニングナンバー「DAY BY DAY」。

遠山さんのアコースティック・ピアノ。そして黒沢のアコースティックギターだけでお送りします。
そして、5年ぶりの新曲をiTunes Storeで配信しましたという告知に続いて、「Scene39」。
ホンキートンクなピアノアレンジにドキドキワクワク。いやはや本当に名曲ですね。
ここだけの話ですが、個人的に「Scene39」は今年のBEST SONGです。ここだけの話です。
そしてこの曲の恒例シーンとなった遠山さんの「譜割の限界に挑戦するピアノソロ」ですが、
少々トチってしまったのか小首をかしげて苦笑い。何も一小節をそこまで細かく刻まなくても(笑)

「POP SONG」の後のMCでは、初めて配信という形で新曲をリリースしたんだけど、
ジャケットが欲しいというご要望をホームページからたくさんいただいたという話。
そこで世界初となる紙ジャケ型パンフを物販グッズで作りました。新曲をCD-Rに焼いて収納すると・・・

な、なんと!パンフレットだけじゃなくてジャケットにもなります!」(通販番組風)

そして紙ジャケの中に納められた内袋は先生のこだわりポイントらしいですよ。
くだらねぇこんな小さなことにこだわってるなぁと思っていただければこれ幸い、とのこと。

メロディーの良さが際立つスローアレンジの「Feel it」。

「SOCIETY'S LOVE」は、全力投球やお台場よりも粗野で獰猛なバージョンでしたね。
健一先生に元来備わったリアルなドライブ感とステージからの爆風、正面から受け止めましたか?
それにしても、これほどの扇情性を秘めた曲だったとは・・・。鳴り止まない拍手。
歌い終えても先生のテンションは一向に下がらず、「あーーーもうみんな最っ高!!」
「今日はアコピとこれ(自分のギターを指し示す)だから!みんなにパーカッションしてもらってね」
と、かなり興奮した口ぶり。「いいよねぇ、ロックンロールって感じでね」と心底楽しそうな笑顔。

「Missing Piece」の後のMC。今回はいつでもどこでもライブができるというコンセプトのもと、
先生はギター背負って電車で移動してるらしいんだけど、「遠山さんも・・・?」と訊かれ、

遠山:「電車で(ピアノを)持って来ました。すっごい大変ですよ」
黒沢:「重さって何キロくらいあるんですか?」
遠山:「僕より重いですね。山手線は断られました」
黒沢:「あぁ、そういうの止められたりするんですかね?」

そもそもそんなシチュエーションないですから!(笑)
年末は電車が混雑していて、先生がギター持ってるだけで乗客から迷惑がられるそうですが、
その姿を見たほとんどの人が「ベースだろ?」「ベースかそれ?」という謎の反応を示すらしい。

遠山:「ちょっと言いづらいんだけど・・・リードギターじゃないと思ったんじゃない?」
黒沢:「あ、俺が?」
遠山:「ましてリードボーカルでもなく、ドラム任せるにはちょっと。残るはベースしかない(笑)」

先生の風貌が問題なのかーい!
2人でよく一発録りをするんです、という話からコステロトリビュートの話題へ。「Alison」。
続けて「Rock'n Roll」。そして、セカンドアルバムの曲をやりますという曲紹介から「遠くまで」。

masamiさんが指摘しているとおり、
「This Song」という曲はどのアルバムとも握手しないことによって、
単独の屹立した世界観を維持しているんじゃないかと思います。
世の中には、外部と積極的に接触することで内部をより押し広げようとする楽曲と、
あえて外部と接触させないことで内側の純粋さを高めようと試みる楽曲がありますが、
「This Song」は明らかに後者で、「アルバムの中の1曲」になってしまうべきではない名曲。

ステージ上に運び込まれたピアノの前に着席した健一先生は、
「ピアニストの方はピアノの前に座ると落ち着くっていいますけど本当ですか?」と、
遠山さんに話を振るも同意を得られずあっさりこの話題は終了(笑)

ここからは黒沢健一先生によるキーボード作曲講座。
このあたりの進行はお台場とほぼ同じなのでそちらを参考にして下さい。

「Love Hurts」
「September Rain」
「Mad Man Across The Water」

「いまの曲は1stアルバムからマッドゥメァンアクロゥスダワラでした」。・・・発音良すぎ(笑)
かつてラジオのレギュラー番組で先生が曲をかけても曲紹介の発音が良すぎて、
なかなか洋楽曲のタイトルが聴き取れず苦労したことがありました、と、
東京都の主婦・ねじまき鳥妻ニクルさんからお便りが届いております。ありがとうございます。

さぁ、いよいよお待ちかねのコーナーが近づいてまいりました。

「忘年会にぴったりのゲストを呼んでます」。大拍手。
「出てくる前から大拍手。本日のゲストです。僕の弟です。黒沢秀樹!」

場内、耳をつんざく大歓声!(ちょっと大げさ)

秀樹:「こんばんわ!・・・すんごい人だねぇ!」
健一:「いままでのライブは遠山さんと2人だけで、もう寂しくて寂しくて」
秀樹:「楽屋で聴き惚れていましたよ。うめーな相変わらず、みたいな」
健一:「・・・兄弟で褒め合って、まったくいい年末だよ(笑)」

本当に久しぶりだからロックンロールやろうよ、と健一先生。「Stage Fright」。
Aメロの随所に挟み込まれる渋~いギターフレーズ。そして再び舞い降りる奇跡のハーモニー。
ギターソロ手前では「オーイエー、ギター秀樹!」と先生のかけ声まで。うわー現実なのねこれ。

秀樹:「ゲストって言われると恥ずかしいね」
健一:「妙に他人行儀な感じになるよね」

どうやらリハーサルのときからスタッフもよそよそしかったらしく、
10年ぶりの兄弟共演にかなり気を使っていたんじゃないかということです。

健一:「あれやろうよ?」
秀樹:「やりますか?」

(※注)あれ=Be-Bop-A-Lula!

先生いわく、黒沢兄弟のルーツとも言えるカバー。一部、秀樹くんリードボーカルのパートあり。
こんなに渋いカントリーロックで拍手をもらえるなんて、とやや感激の面持ちの先生。
日本中でおそらくこの会場くらいですよ、と秀樹くん。

「そういえばあれですよ・・・秀樹くんさぁ」
「なんですか、健一さん」

なんだろう、この他人行儀のよそよそしい会話は(笑)

血縁兄弟つながりということでエヴァリー・ブラザーズの「Bye Bye Love」。名曲です。
Aメロのメインボーカルは秀樹で、サビは2人で美麗なハモり。よく練習した曲なのだそう。
そういえばこの曲ってL⇔R時代に演奏されたことありました?
なにげにめちゃめちゃ貴重なテイクだったのではないでしょうか。

「ゲストに呼んでいただいたのに恐縮ですが、1曲歌ってもよろしいでしょうか?」と弱気な秀樹くん。
「会場で僕のCDが売っているので、もし持ってない人がいたら全員買え!」と強気な秀樹くん。
健一曲と比べると、いかに僕の曲が地味かがよくわかる曲だと前置きしてから「散歩」。
ラストのリフレインで先生は主旋律より高音部でコーラスを重ねます。
気がついたら仙境のような秀樹くんワールドに聴き惚れてしまっていました。本当にいい曲だ。

「じゃあがんばって」という言葉を残して秀樹くん退場。再び健一先生と遠山さんで「Hello, It's Me」。
知ってるところがあったら一緒に歌って下さいと言って、出ました「Bye Bye Popsicle」。
ファンなら全部「知ってるところ」だから全部歌わなくちゃいけないのです(笑)
「歌うから微笑んで」と言われたから微笑まなくちゃいけないのです。

「LAZY GIRL」ではイントロから会場内は合唱状態。本日最高の盛り上がりでした。
「最後の曲です」「えーーーーっ」というお客さんの痛切な叫びのなか、「PALE ALE」。

アンコールは、まず先生ひとりの弾き語りで「Younger Than Yesterday」。
ギターの強弱、ところどころ挟み込まれたブレイク、優しく歌うパート、激しく歌うパート。
本物の名曲とはここまで完全に表現者の肉体の一部と化してしまうものなのでしょうか。
これまでの公演でもっとも優しく歌われた「リトル・ソング」。遠山さんを迎えて「God Only Knows」。
ダブルアンコールは再び秀樹くんと「Blue Suede Shoes」。
鳴り止まない拍手。帰らない(帰れない)お客さん。退場を促す場内アナウンスが流れます。

「以上を持ちまして、本日の公演はすべて終了致しました」

鳴り止まない拍手。帰らない(帰れない)お客さん。

「以上を持ちまして・・・(以下同文)」

鳴り止まない拍手。帰らない(帰れない)お客さん。

「以上を持ちまして...(笑)...本日の(笑)...」

笑っちゃった追い出しアナウンスなんて初めて聞きましたよ僕は。

「...本日の公演はすべて終了致しました。申し訳ございません」

お客さんに謝る追い出しアナウンスっていうのも初めて聞きました。

このままでは収拾がつかないと思ったのか、ついに再々登場となった健一先生。
ここで強調しておきたいのは、オーディエンスは「お決まり」のアンコールを要求したわけでも、
物分かりのない駄々っ子のようにわがままな要求を押し通そうとしたわけでもなく、
もはやどうしようもなく「帰れなかった」のだということ。本能が黒沢健一の声を求めていた。

「みんな大丈夫?じゃあもう一曲だけ」と言って歌われたのは、「ブルーを撃ち抜いて」。
L⇔Rバラード最高傑作のひとつであり、一世一代の名唱であると信じて疑わない名曲。

トリプルアンコールはさすがに想定外だったと思うんです。
ということは、この日「ブルーを撃ち抜いて」は演奏されない予定だったわけで、
つまり、お台場オンリーの選曲に終わる可能性が高かったということですね。ふむ。

L⇔R曲の本格的な解禁、兄弟共演、「オーイエー、ギター秀樹!」という掛け声を聴いて、
つくづく時間はすべてのものを整列させるのだと思いました。L⇔Rとしてデビューしてから約16年。
例えば長い歳月の中でBDACとなってしまったものでも、やがていつしかABCDと並び替えられて、
間違いなく黒沢健一の手元へと帰っていくのです。それが時間の整列性というものなのでしょう。

+ + + + +

というわけで、歌い納めとなったワンマンライブは最高の時間となったわけですが、
終演後、東西南北たくさんの方にお会いすることができて僕は本当に嬉しかったんです。
こんなサイトでも「毎日必ずチェックしてます」と言って下さる方がいらっしゃって、
あぁ、もっと頑張らないといけないという思いを新たにしたのでした。ありがとうございます。

ライブに参加された皆様、健一先生とスタッフの皆様、激動の年末お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。また必ずライブ会場でお会いしましょう。


■ ブルーを撃ち抜いて/黒沢健一


> こんにちは、yuiyuiです。22曲とは豪華ですよね~。
> 行かれた方々にはこの上ないプレゼントですね。うらやましい。。。
> レポする方としては大変かと思いますが、がんばってください。
> ってプレッシャーかけちゃいました?すいません。


yuiyuiさん、ありがとうございます。プレッシャーではないですよ(笑)
おかげさまでなんとかお台場もDUOも書き終えることができました。
お台場の22曲でもおなかいっぱいだったのに、DUOではさらに増えて26曲・・・。
もうこれ以上ない贅沢な時間でしたよね。来年の活動にも期待が高まります。

> 突っ込もうと思ってわすれてました。
> オードブルって前菜だから一日二回でもたぶんまったく平気。メインディッシュ?むしろフルコース?
> この一週間はフルコース三回みたいな、美味しいけどちょっと胃への負担が心配な一週間です。
> アリヲ


あ、そうなんですか。無知ですみません・・・。>オードブル
僕はもう、メガ黒沢丼で満腹です。ギャル曽根のように強靭な胃袋がほしいところ。
アリヲさんも本当にお疲れさまでした。そのタフな行動力には心から敬服します。

> 超力作レポ~!情熱と腰砕けのリズミカルな応酬が読む人を極楽浄土へ誘います。
> 先生とひろニクルさんの素晴らしいコラボに、前半だけでも大満足です。
> sprout@前夜祭


お台場レポの後半が書けずに苦悶していたときにいただいた励ましメッセージ、
大変勇気付けられました。sproutさん、ありがとうございます。
なんだか前夜祭ってワクワクする響きがありますよね(笑)
sproutさんの渋谷DUOライブレポも楽しみに待ってまーす!

> いやぁぁぁ、読んでいてすごく楽しいですー!
> (今度は泣いてません。その場に居ませんでしたから)
> 先生も遠山さんもステキー!長丁場ですが続きもがんばってくださいー♪


応援メッセージ嬉しいですー。
自分が予想していた以上に長丁場レポとなってしまいましたが(遅筆王なのです)
少しでも雰囲気を感じ取って楽しんでいただければ嬉しいです。ありがとうございました。

> ひろニクル先生がんばって!次のライブが始まっちゃうぞ!
> お台場はオシャレ立地と内装ながらプラスワン雰囲気満開だなと思ったら店長さんが移籍されたんですね。
> もらったチラシの「これまでのイベント」を見てたら
> 新宿の地下でやっている方が似合っているイベントもたくさんありましたね(笑)
> 目の前を通って控え室に退場していく健一さんはニコニコしてカワイクて私、倒れそうでした。
> そこで倒れるとアルコール中毒なのでやめましたけど。
> (飲みすぎ、だって食べ物はなかなか出てこないけど飲み物はすぐ出て来るんだもん)


ひろニクル先生に応援のメッセージありがとう!(笑)
次のライブが始まっちゃう数時間前にやっと脱稿しました。
ライブとライブの間隔が短すぎて、筆の遅い僕には正直しんどかったです。ふう。
カルチャーカルチャーは、おしゃれで上品なプラスワンという大雑把なイメージがありましたが、
たしかにサブカル色の強いイベントが多いですよね。杮落としが次長課長の河本でしたっけ?
おぉ、健一先生との大接近うらやましいです。倒れたら介抱してくれたかも(笑)

> おはようございます。風獅子です。
> これから先もずーと先生の生声では聴けることはないだろうと思っていた曲が聴けて
> ウルウルしてしまいました。そして今日はいよいよ最終日。朝からドキドキしてます。
> って、自分が歌うんじゃないのに・・・意味なしのドキドキですね;;;;。


風獅子さん、メッセージありがとうございます。
みんなウルウルしたりドキドキしたりしてると思いますよー。意味あります。きっと。
そしてやっぱり渋谷DUOは最高のライブになりましたね!
↓続き↓

> ライブレポ、時系列になってるので、ライブをありありと思い出せます。
> ありがとうございます。ふたたびドキドキです。
> このライブの余韻が続いているところに、今日のが脳内上書きされては勿体ない~。
> 是非とも脳内の別ファイルに保存しておきたいと思っておりましたが、
> 如何せん自分の脳キャパはかなり小さい。でもこちらにくればそれも解決でホットしてます。
> って意味解らないこと書いてますね。すみません。とにかくありがとうございます。感謝!!


時系列で書くという行為は、僕が楽をしているということなのかもしれません。
ライブを総括的に語ることのほうがはるかに難しいと思うんですよね。
感動を一言で言い表す筆力がないので時系列でダラダラ書いてしまうんですね僕は。
そう、ライブとライブのインターバルが短いと余韻が上書き保存されてしまう危険が!(笑)
もうデフラグしてもまともに脳みそ動きません。外付けハードディスクが欲しいところ。

> カルチャーカルチャー、病欠にていけませんでした。。
> ひろニクル先生のライブレポ待っています♪


ひろニクル先生に励ましのメッセージありがとう!(笑)
病欠は残念でしたね。でもとにかくお身体が一番大切です。
拙いレポですが、お台場ライブ追体験の一助となれば幸いです。お大事にして下さい。



メッセージはお気軽にどうぞ。

黒沢健一::黒沢健一