:: びっくり日記

悲しみの幻影

2006.10.20



QUEENSRYCHEが突然聴きたくなったので、お昼休みに新宿TSUTAYAまで足を運びました。

少ない。少ないっ。在庫が少なーい。クイーンはたくさんあるのに、クイーンズライチは少しだけ。
・・・しょんぼりんぐ(現在進行)

クイーンズライチ、悲しみの幻影。

言うまでもなく、1988年に発表された歴史的傑作「Operation:Mindcrime」は、
彼らの代表作であると同時にメタル史上もっとも重要な作品のひとつだけど、
絶望的なまでの暗さに全編覆われた「Promised land」('94)が、マイ・ベストです。
発売から12年が経過したけど、僕にとってこのアルバムはメタルという音楽の枠組みや、
あらゆる土着性から解き放たれたはるか遠い地点に存在し続けている孤高の作品です。
電車の中では絶対に聴けない。泣いちゃうから。

しかし「Promised land」以降、バンドは不遇の時代を迎えます。

メインソングライターであるクリス・デガーモをはじめとするメンバーが、
当時主流となりつつあったオルタナティブミュージックの空気を吸い込み、
従来のQUEENSRYCHEの音楽性を大幅にシフトさせてしまったのです。
「Operation:Mindcrime」の幻影を追い続ける熱烈なファンからは、
「聴く価値なし」「単なるグランジ崩れ」「お前たちまで時代と寝るのか」等と、否定的意見が噴出。
いやー、いま思い返してもあれは随分とひどい言われようだったなぁ(笑)

「Operation:Mindcrime」の衝撃をリアルタイムで経験していない僕には、
“QUEENSRYCHEかくあるべし”といった強い信念のようなものは微塵もなかったし、
むしろ、作品ごとにトライアルな姿勢を貫く彼らをかっこいいとさえ思っていたんだけど。

3年前に発売されたリマスターCD各タイトルは、現在入手困難でほとんど廃盤状態です。
あれだけ在庫が充実している新宿TSUTAYAでも、ここ5~6年にリリースされたタイトルは皆無。
この不人気っぷり、僕にはちょっと解せないです。無念の気持ちさえ湧き上がってくるのであります。
昼ごはんも食べず新宿まで来たのに、何もレンタルせず帰るのも癪だったので、
メーカーの愛情とやる気が全く感じられない平凡なベスト盤を借りてお茶を濁すことに。

「QUEENSRYCHEってそんなにマイナーなバンドだったのか・・・」

そんなひとりごとを呟きながら、しょんぼりとカウンターへ。
自分が考えている以上にショックが大きかったのでしょうか、Tカードと間違ってSuicaを提出(笑)

ちなみに、KinKi KidsのCDも一緒に借りました。「夏の王様」が一番好き。なんかいい。
大阪・堺の某CDショップに出張したとき、店内BGMとして一日中この曲が流れてたせいで、
いまでもこの曲を聴くと、あのときお世話になったスタッフの顔や店構えを思い出してしまいます。


■ 夏の王様/KinKi Kids



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音楽::HR/HM