:: びっくり日記

無題

2008.06.15

両親とは連絡が取れました。家屋も大丈夫のようです。
我が家は築80年の古い家ですが、ホント「昔の家」って頑丈です。
年老いた飼い犬も、あれだけ地面が揺れたらびっくりしただろうな。

正直なところ、想像を超える被害状況にショックを隠し切れません。
まだ生き埋めとなって救出を待っている方もいるようで胸が痛みます。

被災地の凄惨な光景を映し出すテレビ画面に、
「宮城県栗原市」「岩手県一関市」と故郷の地名がテロップ表示されていても、
なんとなく不思議な、どこか違う国で起きている現実感のないものとして映ります。
山がひとつ失われているこの光景は、橋が欠落しているこの光景は、本当に僕の故郷なのだろうか。

現場にいたわけでもなく、傍目から見れば僕だって「傍観者」でしかなく、
もし今回の被災地が自分の生まれ育った郷土でなかったのなら、
栗原市なんて行ったこともない片田舎のことなんて所詮他人事だと思ってしまうかもしれません。
誰だって自分の家族や恋人、友達、身近にある大切なコミュニティを守ることだけで精一杯なのですから。

まして地震は天災だし、自分が必要以上に被災者と同苦することに何の意味があるんだろう。
過酷な宿命を、業苦を、勝手に背負いこんだところでどうしようもないじゃないか。
でも、故郷の景色が失われるということは、「僕」の一部が欠落してしまうことと同じであって、
その暗澹たる現実は、僕自身を時折ひどく無気力にさせるのです。



メッセージはお気軽にどうぞ。

日記