池袋リブロにて小島信夫の新刊「墓碑銘」を購入。
会計を済ませて振り返ると、「墓碑銘」を手に取り一心不乱に目を落としている男性がいた。
もしやノジマコブオさんではないだろうかと、僕はほとんど直感的にそう思った。
次の瞬間、彼の姿は売場にはなかった。購入したのかどうかはわからない。
僕は、彼がいなくなると何か安心したように、一挙に大変な速さで少年時代から幼い頃へとさかのぼり、
そのあたりのところに、自分が停滞するというか、そんな状態に見舞われた。
その時代から、ゆっくりと先へ進みはじめ、不意に彼がカチンと音を立てる。
我に返ると、それがほかならぬこの僕であった。
■ Rock'n roll missing/SCUDELIA ELECTRO