:: びっくり日記

くりはら田園鉄道をDVDで楽しむ

2007.11.28

今年3月で廃線となってしまった僕の故郷のローカル線、くりはら田園鉄道(くりでん)。
JRで石越駅を通過したときに、くりでんのホームもちらっと見えたんだけど、
なんだか一気に寂れてしまったように見えました。まぁ元々寂れていたんだけど(笑)

個人的に撮りためた写真と、コレクションした記念切符各種、そして廃線後に発売されたDVDで、
東北のローカル線の雄、くりはら田園鉄道の偉大なる足跡を繰り返し何度も味わっています。



ビコム社の「さようならくりはら田園鉄道」です。

始発駅から終着駅までの往復の旅を前面展望にてフル収録したDVD。ナレーションなし。渋い!
撮影日は2月7日。僕たちが最後に乗車した日の数日後。
乗客の「ヘックシッ!」というくしゃみ(カトちゃん?)、地元の訛りが聞き取れる乗客同士の会話。
僕が卒業した中学校も映っていて、なんともいえない郷愁を誘います。
環境ビデオとしても充分機能しそうなほど長閑な田舎の景色が楽しめるDVDなんだけど、
これはあくまで2月7日という「ある一日」の景色でしかないわけですね。
一面深い雪に覆われた銀世界、田植え時期の水田、黄金色の稲穂など、
四季それぞれの窓外の美しさは筆舌に尽くしがたく、沿線の魅力はこの1枚では到底わかりません。
春夏秋冬でそれぞれ撮影した4枚組くりでんDVD-BOXとか発売されたら迷わず買うんだけど(笑)

DVDの中のくりでんはさらに走り続けます。
わ、ホームに鉄っちゃんが待ち受けてこちらにカメラを向けている!
しかもデジカメとケータイの二刀流。せわしないことこの上ない。
でも、まるで自分の姿を見ているような気分になるのはなぜだろう(笑)

特筆すべきは映像特典。これは非常に資料的価値が高いです。
「くりでん」になる前の「栗原電鉄」時代の貴重なVTRが収められています。



続いてのDVDは、パシナコレクション「さよならくりはら田園鉄道~消えた鉄路の記録」。

こちらも前面展望。まだ廃止が決定する前の2003年に撮影されたもので、
鉄道ファンが跋扈することもない「普段着」のくりでんが記録されています。
当然、駅のホームにほとんど乗客の姿は見えません。
これが本来のくりでんの姿だったと思うと少し切なくなってしまいます。

始発の石越駅を出発する際の、運転士と乗客のおばちゃん(推定)の会話。

「すみません」
「はい」
「これって・・・栗駒に行きますか?」
「そうですよ」
「えーと・・・切符は・・・」
「ないんです」
えぇっっっ!?
「降りるときにお金を入れて下さい」

切符がないと聞いたときのおばちゃん、リアクションがデカすぎ(笑)

DVDの中のくりでんはさらに走り続け、沢辺駅を出発してひとつ目の踏切では、
遮断機が開くのを待っているジャージ姿の中学生が映っていました。
なぜ中学生だとわかったのかというと、僕が中学生のとき着ていたジャージと同じだったから。

あぁ、撮影が行われたこの季節は野焼きが目立つなぁ。
稲刈り後の田んぼで、稲わらや籾殻を集めて燃やしています。
越冬する害虫を死滅させ、来年の農作へ向けて強い水田を維持するために必要な作業。
世間では環境破壊だのなんだのと言われているけれど、水田の野焼きは例外なのです。

こうして飽きもせず故郷の沿線風景をDVDで眺めていると、
上野駅に故郷の「そ」を聞きに行った石川啄木の気持ちがわかるような気がします。


■ どこかにある場所/黒沢健一



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