:: びっくり日記

百年おそるべし

2008.05.10



このまえ深夜に群発地震があったときにですね、
枕元でいつでも速報を聞けるようにしておこうと押し入れからラジオを引っ張り出してきまして、
遅く目覚めた土曜の朝、ふとスイッチを入れてダイヤルを1242(ニッポン放送)に合わせたわけです。

・・・あれ?伊集院?

伊集院=深夜の声だと固く信じている僕は、午前中に聴く彼の声に違和感違和感アメリ缶。
果たしてその声の主が高橋克実であることに気がついたのは、10分くらい経ってからでした(笑)

そんなこんなで夕方から吉祥寺へ。

びっくり日記でもすっかりおなじみの古書店・百年
あまり時間がなかったので福永武彦を一冊だけ購入しようとレジへ持っていくと、
店主がおもむろにレジカウンターの上を指し示すではありませんか。・・・ん?いったい何が?

なんとそこには堆く積まれた小島信夫の新入荷の束!お店に入ったときには置いてなかったのに!

実は店主は入店する僕の姿を見て「ちょうどいいときに来た!」と思ったらしく、
カウンターの中に置いてあった小島信夫の束を、わざわざカウンター上に移動したそうです。
ただ僕に見せたいがために(笑)

ねじ:「すごいですね!」
店主:「入荷したばかりなので、まだ値付けしてません」
ねじ:「わ!こ、こ、これはすごく欲しいです!」

風速30mクラスの鼻息で僕がその束から抜き取ったのは「X氏との対話」。
ただでさえ入手困難な小島信夫の単行本の中でも、そのレア度はAクラスです。
(ちなみにAmazonマーケットプレイスでは、約15,000円のプレミア価格。ひえー)

店主:「これは5,000円以上の値は付けさせて下さい(笑)」
ねじ:「いや、むしろ5,000円以下で店頭に並んでたらみんな即買いしますよ(笑)」

僕は常連扱いされるほど百年に通い詰めているわけでも、たくさん買い物しているわけでもないんだけど、
来店する度に小島信夫の棚の前に仁王立ちとなり、薄笑いを浮かべながら品定めをするキモい姿や、
「コジマノブオ...コジマノブオ...ふふっ」と呪文のように呟きながら店内を闊歩する不気味な体裁から、
おそらく僕が狂信的な小島信夫ファンであることを店主は否応なく認識されたのではないでしょうか。

そのような経緯もあって、今回のように店頭に並ぶ前の新入荷本を気軽に見せていただいたり、
小島信夫をめぐる古書事情についてお話させていただく機会が増えました。素直に嬉しいです。
(値段が値段ゆえそれほど気軽に小島信夫を買うことができず恐縮なのですが)

百年の小島信夫の充実ぶりは、いまや通販専門のハーフノート・ブックスと肩を並べるものがあります。
リアル店舗でこれだけ良質なコンディションのものを数多くストックしているお店はなかなかないと思います。
そして今日お話させていただいて、なぜ他の古書店には小島信夫がほとんど入荷しないのかわかりました。
百年の店主が相当な覚悟で仕入れしているからです。あれは並みの気合じゃありません(笑)
そして相当な覚悟で仕入れた本を、相当な覚悟で購入するお客さん(僕含む)がいるからです。
小島文学の魅力は、どこか読者と根気比べをするような徹底的な「執拗さ」にあると感じますが、
ある意味、百年店主と購買客の間にも同様の「執拗」な関係性を見出す事ができるのではないでしょうか。

小島信夫ウォッチャーとして地下活動中のノジマコブオさんも、
「こじのぶファンにとって百年という古書店は絶対に無視できない存在である」と断言しています。


■ 僕たちいつかお会いしてませんか?/BOX


> yuiyuiでございます。
> ほんとに神出鬼没のお方ですね。さすがのひろニクルさんでも先生の動向がつかめないなんて!!
> 楽屋での写真を見て、ほんの少しふっくらされたような様子に安堵感を覚えたのは私だけではないですよね?


yuiyuiさん、こんにちは。メッセージありがとうございます。
動向をつかもうと普段から努力はしてるんですけど、今回は致し方ないですね(笑)
ああいった性格のイベントに先生ファンが押しかけてしまうのも何か違うような気がしますし、
シークレット参加という判断は結果的によかったように思います。まぁ、1曲だけですし(笑)
先生は少し健康的な生活を送ってらっしゃるのでしょうか。まだ全然痩せてますけどねー。
ツアー前なので体調管理には充分気をつけていただきたいところです。

> 8人の中のひとりです。シンプルが1番ですよ。
> 健一さんツアーが始まるので、私も旅行サイトなどを見てまわる日々です。もう高速バスなどは腰が辛くて…
> 豪華に新幹線に乗りたいなーと昭和30年代、3丁目の夕日的なことを思ってしまいます。


いつもありがとうございます。実際は更新停止中でも毎日150アクセスくらいあったようで、
足を運んでいただいた皆様にはただただ申し訳なく思っております。シンプルに行きます!
いよいよ先生のツアー目前ですね。チケットもぼちぼち届き始めているみたいです。
そうそう、新沼謙治の曲に「夢の東北新幹線」という名曲がありまして、
それはまさに新幹線が豪奢な「夢の超特急」であった時代を偲ばせる郷愁ソングなんですね。
先生のツアーなんて、まぁ滅多にないことですから(笑)快適性を優先してもいいと思うんです。
移動時間を短縮すれば、その分ライブ以外の時間も有意義に使えますし...(牛タン!牛タン!)
どうぞお気をつけて。楽しいツアー遠征になることをお祈りしております。

> なんだか難しくてよく分からないがただただシンプルに・・・僕はびっくり日記が好きだなぁ。
> またいつか・・・更新される日を楽しみにしてます。


あたたかいお言葉、ありがとうございます。またぼちぼち更新しております。
更新再開2008~破滅に向かって~。ひろニクルJAPANを今後ともよろしくお願いします。



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