:: びっくり日記

SEAT AND MUSIC 2010

2010.12.25



まずはSEAT AND MUSIC恒例、今年の黒沢健一特製カクテルをご紹介します。
スクリーンに映し出される先生の手タレっぷりも様になってきました。健キールはもうおなじみ。
RED&BLUEはその名が示すとおり、赤と青の綺麗なツートンカラーのお酒(画像右・手前)
赤と青を混ぜたら普通は紫になると思うんだけど、なぜか微妙な茄子紺に(笑)。混ぜるな危険?
NORTHTOWN CHRISTMAS(画像右・奥)は心まで凍りそうな味ではなく、とっても懐かしい味です。

開演時刻を10分ほど過ぎてライブスタート!まずは先生(手タレ)がひとりで登場です。
グローブ座2日目でもオープニングに歌われたウェルカムソング。一部歌詞を変えて歌います。
「♪クリスマスの夜にぃ」とか「♪今日はカルチャーカルチャーでぇ」などなど。
替え歌にしておきながら、途中で自分で噴き出すのが可笑しい。

MCのあと、遠山さんがステージに招かれると、客席から「遠山さーん!」と黄色い歓声が(笑)

うはっ、「Matchbox」ですか!バディ・ホリーを彷彿させるしゃくりあげ唱法が冴えまくります。
そして、アニマルズのバージョンが有名な「Bring It On Home To Me」。ひえーなんたるかっこよさ!
カバー曲はカルカル恒例ですが、やはり素晴らしい選曲です。個人的にはもう前半のハイライト(笑)
このへんのロック・クラシックスを黒沢流に料理して、軽ーくアルバム1枚出してほしいくらい。願望。
「V.S.G.P」のように緻密に作り込んだ作品もいいけど、初期衝動一発のアルバムもたまにはいい。

アルバム「Focus」から、「Scene39」「POP SONG」。
ここ1週間でライブ3本なので、セットリストはどうしても似通ってしまう部分もありますが、
それぞれの公演によって同じ曲の別バージョンが聴けるという喜びのほうが勝ります。

「V.S.G.P」の告知では先日のグローブ座でも触れられていたDISC1の遠山オミット問題再び。
「私のピアノが一切入っていない。 消 え た の 」とか、こりゃ余程きくっちゃんに恨みがあるな(笑)

「Package」。先生と遠山さん2人だけのバージョンは初演です。
「V.S.G.P」3部作(=CD4枚)すべてに収録されていて、グローブ座1日目は遠山さん+弦カルと、
2日目はきくっちゃんと2人バージョン、今日は遠山さんとの2人バージョン。もうなんでもあり(笑)
最もアレンジの幅があるというか、乱暴に言ってしまえば「いじりがいのある」楽曲なんでしょうね。

口笛を一吹きして「What is this song?」。先生はギターを持つけどこの曲ではほとんど弾きません。
サビではピアノだけをバックに歌います。昨年のカルカルで演奏されたときもこんな感じでしたっけ?

店長さんからお店の宣伝をお願いされているそうで、ここで特製メニューなどを紹介するコーナー。
去年リクエストしたたこ焼きがその後レギュラーメニューになり、しかも一番人気らしい。先生うれしそ。
さらに本日の特製メニュー表を見ながらニヤリと笑い、
「レッドアンドブルー!ノースタウンクリスマス!俺の曲のタイトルをメニューに!」と満足気な表情も。

ここでもう1曲カバー曲。バッドフィンガー永遠の名曲「Day After Day」です。
今年10月の「LEGEND OF MASTERPIECE」にて演奏されたばかりですね。
僕はイベントに参加できなかったので、今回カルカルで聴けてすごくうれしい。
スライドギターは遠山さんのキーボードで再現。ベンダースライドっていうそうです。
先生いわく、遠山さんはベンダースライドの名手とのこと。わわ、早業スイッチングが忙しそー。

「随分前に書いたクリスマスソング」という紹介に続いて、L⇔Rの名曲「RED&BLUE」。
ステージ後方の照明も、●●●●●●ときれいな2色に。

えっ!もう1部おしまい?早いよー。ふと腕時計を見ると、時刻は18時52分。夜はこれから。
休憩中、特製カクテル「RED&BLUE」「NORTHTOWN CHRISTMAS」ともに完売のアナウンスあり。

+ + + + +

19時10分、第2部スタート!まずは先生ひとりで登場して「方舟」をギターで弾き語ります。
んー?なんか床がズンズン振動してる、と思ったら階下のZEPP TOKYOでリップスライム開演した模様。
いままでもパラパラナイトやDJイベントなど、なぜかアッパー系のライブとバッティングするんですよね。
DJ FUMIYAの奥様である中島ちあきちゃんもおそらく観に来てるだろうし、ちょっとカルカルにも顔出して、
先生が提供した名曲「Lovely, Love Me」「Don't Take My Time」あたりを歌ってくれたらなーと思うのは、
中島ちあきファンである僕の、他愛の無い妄想、もしくは願望なのでした。

「Morning Sun」のひとり弾き語りって珍しいかも。エンディングでは「♪続きがあるだろう」を3回リピート。
ここで遠山さんがステージに戻り、秋の歌ということで「Missing Piece」。そしてL⇔Rの「NICE TO MEET YOU」。
Traffic「Paper Son」風のあのイントロはキーボードで再現してたけど、やっぱりシタールギターで聴きたいな。

演奏が終わり、先生は突然ギターを置いて「クリスマスの願い事ってあるじゃないですか?」と突然切り出します。
「俺的クリスマスお願いランキングっていうのがあるんです。・・・『お願いランキング』今年出ましたけど」
そのお願いというのは、「みんなと一緒に俺のライブを観てみたい!」というクエスチョンマークが乱舞する内容。
「無理でしょそれ。蝋人形でも置くの?」という遠山さんの言葉を遮るように、「いや、できる!」と力強く答える健一先生。
遠山さんは色々なバンドをやっていてリードボーカルもとっている。だからひとりで歌ってほしい、と。困惑する遠山さん。
場内からは盛大な拍手が湧き起こり、「みんなホントは嫌なんじゃないの?」と言いつつ満更でもなさそうな感じ(笑)
「じゃ、あとはよろしく!」と先生はステージを飛び降りて、臨時に増設された特等席(パイプ椅子?)に座っちゃった。
「すげー!最前列!」と子どもみたいにはしゃぐ天才ミュージシャンがひとり・・・(42歳・男)

そんなこんなで始まった遠山さんのキーボード弾き語りは、ザ・タイガース「廃墟の鳩」。なかなかの美声ですねー!
そしてVIPシートで時折ウンウンと頷きながら、満足気な表情でステージを見つめる健一先生は、
曲が終わると思わず椅子から立ち上がって拍手!感動・感涙のスタンディング・オベーションです!

すると今度は遠山さんが「健ちゃんの持ち歌やってもいいですか?」と、逆お願いランキング。
遠山さんも先生のように「カモン!」とか「セイ!」とかコール&レスポンスしてお客さんを煽ったりしたいんだそうです(笑)
鳩が豆鉄砲を食らったような顔で固まってる先生。こ、これは逆ドッキリ成立してるのか!すごい展開だぞこりゃ。
ギターを抱えた遠山さんが「徹底して真似したいので、伴奏する人を呼びたいと思います。・・・オイ、菊池!」

なんとライブを観に来ていただけのきくっちゃんが飛び入り参加!ステージに上がるやいなや「遠山裕ナイトへようこそ」。
そして演奏が始まったのは「LAZY GIRL」!遠山さんは早速イントロで「カモン!」と、オーディエンスをぎこちなく煽ります。
健一先生はお客さんに手拍子を促しながら、客席と客席の間を縫うように場内を歩き回って、めちゃめちゃ楽しそう。
間違いなく本日一番の盛り上がりでした。誰のライブなんじゃーい。遠山さんはラストのジャンプだけ似てました(笑)

もう完全に余興ですが、激レアな光景だし、何よりパーティーらしくて楽しい。普通のライブじゃこれは無理ですから。
もちろん弦カルライブのように、高次なレベルできっちり構築されたショーを「観賞」することも価値は大きいです。
だけど、出演者もお客さんも一緒に「参加」して楽しむという、こういう和やかな感触はカルカルならではであって、
あるいはかつてのCRTにも存在していたんだよなぁ、なんて思った次第であります。

「今日は楽しいな!」と先生も盛り上がったところで、「SOUL KITCHEN」。あー先生の声だ。なんか安心する(笑)
先ほどまでの高揚感が残っているのか、遠山さんのコーラスもいつも以上に気合が入っているように感じました。

「Society's Love」では、イントロから制限速度オーバー気味に飛ばしまくる先生。ノ、ノドは大丈夫なのかしら!
一昨年のカルカルライブでは「Land of Riches」で飛ばしすぎて、アンコールでかすれ声になったので(笑)
と、まぁ、僕のそんな心配をよそに楽曲はグングン加速してあっというまにエンディング。真上に拳を突き上げる先生。

そして激しいパフォーマンスから一転、静粛としたピアノの音から「Grow」へ。左手はパンツのポケットに。
右手は湧き出る感情をコントロールするかのように、絶えずひらひらと中空を舞うのでした。名曲中の名曲です。
丁寧な感謝の言葉があって、本編ラストは「Northtown Christmas」。そうか、今日はクリスマスでしたね。

アンコールはいきなり3人で登場。客席から「キクチー!」の歓声が飛ぶと、すかさず「呼び捨てかよ!」ときくっちゃん。
先生の証言によると、遠山さんときくっちゃんはかなり仲が悪いそうで、2人がバッティングしないよう細心の注意を払って
ライブなどのスケジュールを組んでいるらしい。たしかに今年のグローブ座2daysライブも、あからさまだもんね(笑)
「V.S.G.PのDISC1とDISC2を入れ替えるときは、あー2人は仲悪いんだ、と思って下さい」と先生から貴重なアドバイスも。
さらに「2人と同じステージに立つのが本当にうれしい。今年のクリスマスは2人が和解した記念日」とおっしゃいますが、
相手が演奏するときは自分は演奏しないと、お互い一歩も引かず、和解どころか一触即発の雰囲気なんですけど(笑)
「えー!やだよう。お願いだから一緒に演奏しようよー」と哀願する先生が、とびきりかわいかったです(笑)
ようやく曲に行こうかという矢先にまた2人がゴニョゴニョと揉め始めて、先生は思わず「♪けんかをやめてぇー」

この3人では初めての演奏らしい「Rock'n Roll」。先生×遠山ver、先生×菊池verは頻出なんですけどね。
それにしても、このかっこよさを何と表現したらいいのか。鬼神のような3人のプレイ。バンドに匹敵する音圧でした。
途中で遠山さんときくっちゃんのソロパートが各2回ずつあったんですが、2回目のきくっちゃんソロがネタ切れっぽく、
突然ヴァン・ヘイレンっぽいタッピングでなんとか弾き倒していたのが印象的でした。かっこよかったですね。

「Northern town」でアンコール終了。場内BGMには先生がカバーしたエヴァリーブラザーズの「Devoted To You」が。
ちなみにこの曲の初出は、2001年SOUVENIRツアーの東京(12/24)・名古屋(12/25)で入場者に無料配布されたCD。
現在では、iTunes Storeで配信されている「NEW VOICES」のボーナストラックとして聴くことができます。

そのBGMをかき消すようにお客さんの拍手が止みません。3人はしっかり応えてくれました。うれしいダブルアンコール。
2010年を締めくくる本当に最後の曲は「Package」。この曲も3人バージョンは初でしたが、とにかく濃厚!超絶!衝撃!

いやはや、これで心置きなく年が越せるというものです。大満足のライブでした。ふぅー。
健一先生はじめ、出演者のみなさん、スタッフのみなさん、素敵な時間を本当にありがとうございました。

そして、今年も「びっくり電話」にお越しいただいた皆様にも心からの感謝を。よいお年をお迎え下さい。

+ + + + +

SEAT AND MUSIC 2010 ~☆Holy Night☆~
@東京カルチャーカルチャー
SETLIST

<第1部>
▽ 黒沢健一
01. 新曲(♪Welcome My Show, Welcome Tonight)

▽ 黒沢健一+遠山裕
02. Matchbox (Carl Perkins/The Beatles/etc)
03. Bring It On Home To Me (Sam Cooke/The Animals/etc)
04. Scene39
05. POP SONG
06. Package
07. What is this song?
08. Day After Day (Badfinger)
09. RED&BLUE

<第2部>
▽ 黒沢健一
10. 方舟
11. Morning Sun

▽ 黒沢健一+遠山裕
12. Missing Piece
13. NICE TO MEET YOU

▽ 遠山裕
14. 廃墟の鳩 (ザ・タイガース)

▽ 遠山裕+菊池真義
15. Lazy Girl

▽ 黒沢健一+遠山裕
16. SOUL KITCHEN
17. SOCIETY'S LOVE
18. Grow
19. Northtown Christmas

▽ 黒沢健一+遠山裕+菊池真義
EN
20. Rock'n Roll
21. Northern town
EN2
22. Package



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