:: びっくり日記

SURPASS DIRECT WAVE

2008.01.21

昨夜はラジオボイスで呼び出されまして、健一先生がゲスト出演した「SURPASS DIRECT WAVE」を聴きました。我が家では録音する気さえ起こらないほどbay fmのノイズがひどかったので(所沢に住んでいるときのほうがクリアに聴こえた)、今回はぶっつけ本番でメモを取ることにしました。それゆえ細かいトーク内容の抜け落ちや、発言のニュアンスを勘違いしている箇所があるかもしれませんが何卒ご容赦を。

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今夜のトークセッションは黒沢健一さんです、5年ぶりの新曲がiTunes Storeで配信されたという話題から「POP SONG」オンエア。曲が終わると、MCの榊原大さんが「まさにポップソングですね」。「そうですね」と先生。BGMに「Feel it」が聞こえてきて、新曲配信へと至る経緯などについてトーク。CDウォークマン派だった先生ですが、iPodを自分で使ってみたら「これは楽しいな」、「こんな小さいものの中に音楽の可能性が詰まっているな」と感じたそうです。配信というメディア形態についても、楽曲を探す楽しさ、気軽に試聴できる点は魅力的だし、FM放送をエアチェックしていた世代として、どこかラジオと似ている部分もあるように思う、と。

BGMは「Scene39」に。「ものすごいレコードコレクターと聞きました。CD化されているのもアナログで欲しいんですか?」「CDへ移行する頃はアナログのほうが安かった。結果的にアナログが増えた」と先生。「でもアナログってiPodに入らないでしょ?」「いや・・・入れてます」。アナログ→PC→iPod。なんと健一先生も、僕たちと同じようなことをしているのです(笑)

他ユニットでの活動や曲提供などの仕事に、自分自身も影響されているだろうと思っていたのに、いざ楽曲を作りはじめてみたら、全然変わらないじゃないか、これほど自分の音楽性は「頑固」だったのか、と思ったそうです。「Feel it」配信時に、異常な高揚感の中で僕の書き散らしたことが、なんと先生本人の実感でもあったとは驚きです。一部引用。

curve509、健'z、SCIENCE MINISTRY、MOTORWORKSなどの活動を経て、さらに幅の広がった音楽性を提示してくるのだろうと期待していた僕は、その「あまりにも変わらない」、良い意味でどこまでも黒沢健一的な音楽性に深い安堵と驚きを覚えた。 (中略) 肩肘張ることなくごく自然に、これまでの黒沢健一という記号の連続性のなかで自らのクリエイティビティに忠実であり続けている。揺らがない。


とは言っても、それらは僕たちにわかりやすい形で提示されていないだけであって、無意識下で黒沢健一の本体に何らかの変動を確実にもたらしているはずなのです(パンフレットのインタビュー記事にもありましたが、今回のソロ音源制作にあたり、先生は他ユニットで吸収した要素のアウトプットを一応試みてはいる)

「失われた5年」は楽曲の中にたしかに躍動しているのだろうが、それをリスナーに簡単に見透かせないのが黒沢健一の美点であり才能だ。今回発表された2曲は、様々なユニットでの活動、楽曲提供、サポートなどの過酷な混沌の中にあっても、一貫した黒沢健一の世界が確立していることを証明するものであり、その滋味は自己模倣というレベルをはるか遠くに飛び越え、もはや孤高の世界、孤絶の世界と言ってもいい。


少し脱線しました。ラジオの話に戻ります。BGMは「September Rain」に変わりました。Video Podcastは刺激的な体験だったそうです。もはや音楽と映像は切り離して考えられないのではないか。「2008年現在、黒沢さんが興味を持っている音はありますか?」という質問には、「高校生の頃は、60歳でロックンロールのステージが成立することなんて信じられなかったのに、それがいまではストーンズとかポール・マッカートニーとかレッド・ツェッペリンとか、本当にかっこいい」と。さらに「いままで経験したことのない時代に僕たちは生きているんだなぁ」と実感しているそうです。そんなベテラン現役ミュージシャンについて、「マカでも摂取してるんだろうか」と榊原さん。すごいなここで突然マカって(笑)。それに対して健一先生いわく「彼らはあるタイミングで、観客のパワーをはねかえす『エッセンス』のようなものを獲得したのではないか」と。なるほど。

BGMはいつのまにか「A Little Book For Christmas」へ。2月のサニーロックライブ告知。最後に先生から「去年は新しい試みができて、リスナーからダイレクトに反応が返ってきた。今年もファンの方と直接触れ合えたり、良い音楽を届けられるような年にしたい」と今年の抱負があり、「Love Hurts」オンエアで番組終了。

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先日の「ムーンドッグ・アワー」もそうだったけど、オンエア曲は「POP SONG」と「Love Hurts」なんですよね。
カップリング強化月間?(笑)


■ Morning Sun (Alternate mix)/黒沢健一


> お久しぶりです。フミ509です。
> 何気なく書かれた一文、
>
> > スターダスト・レビューの2枚組ベスト「Best Wishes」(未開封)を購入。
>
> というところに思わず目がキラリン!と光ってしまいました。
> ひろニクルさん、さすが私の見込んだお方です(何様だ!)
> コーネリアスはまだ分かりますが、スタレビとは。
> しかも、最近出たベスト盤でなく、初期のベストというところもいいですね。
> と申しますのは(ここから軽く聞き流してください)、
> 私は、国内では黒沢健一の次に好きなミュージシャンはスタレビなんです。
> もちろんCDは全部持っていますし、ライブも毎年欠かさず行っています。
> 特に、昨年のさいたまスーパーアリーナでの6時間ライブはとっても感動しました。
> 黒沢先生と、音楽性は似ているような似ていないような…わかりませんが、
> 彼らも音楽が楽しくてしょうがない、という点では似ている気がします。
> もっともっと売れてもいいのになあと思うところも共通しています。
>
> では、失礼しました。また。


なんと、フミ509さんは筋金入りのスタレビファンだったんですね。キラリン!
実は根本さんは大学の先輩で学科まで同じです。だからどうしたって話なんですけれども(笑)
いやーあの6時間ライブ、参加されたのですか。DVD3枚組★ また25年後が楽しみですね。
元々は妻ニクルが結構スタレビ好きなんですが、僕も2004年に一度だけライブ観てるんです。
当時はまだあまり曲知らなかったんですがすごい楽しめましたよ。MC長くてびっくりしました(笑)
「Best Wishes」はシングルベストなのでマニアには物足りないとは思うんですけど、
なんといっても特筆すべきはブックレットの充実ぶりですね。思わず熟読してしまいました。
僕は「メビウスの瞳」がものすごく好きで、「いやーこの曲すごい好き」と妻ニクルに言ったら、
「ひろニクルが好きそうな曲だと思った」とあっさり言われてしまいました(笑)
「君のキャトル・ヴァン・ディス」も最高です。・・・やっぱり好みわかりやすいですかね?うーむ。
MUSICSHELFで根本さんのプレイリストを見る限り、完全に洋楽志向ですし、
健一先生と基本的なルーツは近いところにあるのではないでしょうか。
スタレビにはたしかに国民的なメガヒット曲はないかもしれないけど、
これだけ長い歳月、ひたすら良質の音楽を作り続けているってすごいです。リスペクト。



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