:: びっくり日記

七夕に出逢う

2007.07.07



吉祥寺の百年で、小島信夫「小銃」(集英社文庫)を発見。0.05秒で捕獲。ギャバンの蒸着並み。
あまりに嬉しいので会計時に店主にお礼を言うと、「気付いていただいて嬉しいです」と。

講談社文芸文庫から刊行中の短編集「殉教・微笑」と収録作品は半分以上かぶるんだけど、
この集英社文庫版「小銃」の最大の収穫は、なんといっても傑作短編「凧」が読めることに尽きます。
オリジナル版の「凧」は小島信夫の膨大な著作の中で最も入手が難しい一冊として知られていて、
ごく稀に古書店に出回ったとしても、平均相場はおそらく10万円は下らないという逸品。
とても手が届くような値段ではないので、気軽に文庫で読めるのは本当に嬉しいのです。
帰宅後、いてもたってもいられず、早速「凧」を読み終えてしまいました。ほとばしる小島節。最高。
こんなに面白い小説を書いた人なのに、絶版で読めない作品が多過ぎる!残念だし、とても悔しい。

僕は百年に来店する度に「コ」の棚のチェックは欠かしたことがありません。
そしておそらくこれからも欠かさないと思います。今後ともよろしくお願いします。


■ You're The Best/TM NETWORK



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コロコロ伝説

2007.04.19



大人のコロコロ」だって。

かつてコロコロコミックを愛読していた大人なら、これは迷わず「買い」でしょう。
全10巻、それぞれ対象年代が2年ごとに分かれているので、
自分が一番熱中していた時代のアンソロジーのみ購入することが可能。
しかも付録として別冊コミック本が2冊もついてくるそうで、1,000円という価格はかなりお得でしょう。

こちらのサイトで発売ラインナップを確認してみると、
どうやら僕のコロコロ接触期はこんな感じ。

■1985~1986年
 本誌収録:「つるピカハゲ丸」「ファミコンロッキー」など
 別冊コミック収録:「がんばれ! キッカーズ」「あまいぞ! 男吾」
■1987~1988年
 本誌収録:「かっとばせ!キヨハラくん」「ビックリマン」
 別冊コミック収録:「おぼっちゃまくん」「魔界ゾンべえ」

あー懐かしい!このあたりはぜひ押さえたいところ。
それにしても、90年代に入るともう全然知らないタイトルばかりだなぁ。

当時、コロコロ発売日は朝から落ち着かなくて。毎月おじいちゃんが買ってくれたんだっけな。
ちなみに僕が読んでいた頃の定価は330円だったんだけど、現在ではなんと480円とのこと。高っ。




先日、紙ジャケ&デジタルリマスターで再発されたTM NETWORKの「CAROL」は、
果たして本当にマストバイなのだろうかと、いまだに購入をためらっています。
オリジナルアナログの曲順を再現しているので、従来のCDとは曲の並びが異なるわけですが、
そんなもんは自分で並び替えて聴けば済むことだし(笑)、
つまるところ、リマスタリングと紙ジャケ仕様にどれだけ価値を見出すかなのですね。
うーん。人気の高いタイトルだけに、グズグズ悩んでたら売り切れてしまいそうだけども。




日本一短い『母』への手紙」のDVDが5月21日に発売されるそうです。
メーカーからサンプル盤が送られてきて初めて発売を知りましたよ。
ていうか、まだDVD化されてなかったのねこれ。監督は澤井信一郎です。・・・超微妙。
劇場公開は1995年。内容についてはきれいにすっこーんと忘れてしまいました。
初日舞台挨拶を観るために先輩と始発電車で銀座に向かい、
朝靄の中で缶コーヒー飲みながらウダウダ並んだ記憶しかありません(笑)


■ キミはどんとくらい/立花理佐


> まるでキン肉マンの書いた日記のようだ・・・

牛丼といえばキン肉マンですもんね!特に初期の牛丼偏愛っぷりは尋常ではありませんでした。
牛丼の食べ過ぎで、僕もキング・ザ・100トンのような身体にならないよう気をつけたいと思います。
それにしても、ブタに間違われて宇宙に放り出されてしまったスグル王子が不憫でなりません。

> ひろニクルさんこんばんは。はなです。
> さっそく色々と教えていただいてありがとうございます。宝くじのつもりで祈ってみます。
> それより、私お名前の表記を間違って大変失礼しました。またお邪魔させてください。


なるほど、宝くじみたいなものだと思っていたほうが気持ち的に楽かもしれませんね。
ビギナーズラックということもありますし・・・。スマップのコンサートはすごく楽しいみたいですよ。
あ、名前の表記はどうぞお気になさらず。そんなに本人は気にしてませんので(笑)

> google earth と 新生銀行 のマークもめっちゃ似てますよ。

他人の空似情報ありがとうございます。
いままでGoogle earthって使ったことがなかったんですけど、張り切ってインストールしてみました。
そしてショートカットアイコンを見ると・・・おぉ!たしかにこれは似てますね(笑)



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田園の憂鬱

2007.02.26

会社の先輩が結婚祝いにお昼ごはんをごちそうしてくれました。
食事しながら好きな小説、苦手な小説などの話に。

そこで先輩の口から出たのが、浪漫派の名作として名高い佐藤春夫の「田園の憂鬱」。

Amazonのカスタマーレビューでは大絶賛なのですが、
本の虫である先輩いわく、田園の描写が延々続くだけの読書史上もっとも退屈な作品で、
田園の憂鬱もなにも読んでるこっちが憂鬱になる、とのことですからこれはかなりすごそうです(笑)
怖いもの見たさで(?)近いうちに読んでみることにします。最後まで読めるかな・・・。

ところでみなさん、講談社文芸文庫をご存知ですか?

とにかく高いんです。いくら貴重な諸作品を取り扱っているとはいえありえません。
だって文庫なのにハードカバー並み、ものによってはそれ以上のお値段ですよ。
昨年91歳で亡くなった巨匠・小島信夫の小説を読みたいとずっと思っているのですが、
絶版の作品が多く、現在はほとんど講談社文芸文庫でしか読めない状況なのです。

ご覧下さい、この価格!

文庫に1000円以上も払えません。でも小島信夫は読みたい。
図書館に行けばいいんでしょうけど、どうも苦手なんですよね。うーむ。


■ The New Day Rising/AIR


> 昔の新潮文庫は作家によって装丁が全て一緒だった。
> 谷崎は耽美派っぽい赤の表紙、三島はデッカイ文字で「三島由紀夫」と書かれた表紙。
> そして、太宰は白黒のいかにもどんよりと暗澹たる気分になる表紙。
> どす黒い表紙の太宰作品を「田園の憂鬱」と一緒に貸してあげよう。明るい表紙の太宰などいらない!


あー(笑)
たしかに現行の新潮文庫の装丁はあまり人気ありませんよね。
以前の太宰の表紙って、白黒のペンキで壁に殴り描きしたようなイメージのものですよね?
古本屋でよく見かけます。とても太宰らしい装丁で僕も好きですよ。
ただ、出版時期が古いだけにあまりコンディションの良いものがないんですよね。

> おおー、ご結婚おめでとうございます!
> これからもお二人の時間を大切にしつつ、のほほんと楽しいお話をしていただけると嬉しいです。
> ではでは、sproutでした。


sproutさん、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします。
のほほんと楽しいお話をお伝えできればいいんですけど、
なにせ語り部(僕です)の表現力とボキャブラリーが貧困なので非常に不安です(笑)

> ご入籍おめでとうございます。かわいい奥さんとお幸せにっ!!!
>
> 家のパソコンが長いこと起動しやがらないのでメディアテークに久しぶりにネットをしにきました。
> 2月に仙台にきてたんですね。というか、141に彼女さんといました?
> 見かけた気がしたのですが、遠目だったし平日だったし、人違いだろうと思っていたんですけど。
> どうなのでしょう?
> 1月のCRTの時にお勧めヴェンダース映画の話をふろうと思ったのですが、
> じゃんけんでキーホルダーゲットして気力を使い果たしてしまい、忘れてました(笑)


メッセージありがとうございます!メディアテーク楽しいですよね。入り浸っちゃう。
えーと・・・141で目撃されたのはおそらく僕たちです。人違いではありません(笑)
1階のキャトル・セゾン付近をぶらぶらしておりました。えぇ、平日です平日です。
それにしてもなんでわざわざ仙台まで行って姿を目撃されるのか不思議でなりません。
CRTのじゃんけんコーナー、僕はここ数年めっきり勝てなくなりました。これまた不思議でなりません。

> 兄さーん、おめでたい!(^^)/▽☆▽\(^^)
> COUCHのような仲良しさんでずっと居れると良いっすね。
> 結婚生活は若干僕のが先輩ですが、わかんないことがあっても僕もわかんないと思います(笑)


ありがとうございます!兄さんっていう柄でもありませんが(笑)、色々と頑張ります。
入籍後も、諸手続やら書類やらなんやかんやで、早速もうわからないことだらけです。
どうしたらいいでしょうね?やり方はあるでしょうね?(COUCH風)

> ご無沙汰してます、きりです。
> ひろりんさん、ご結婚おめでとうございます!!
> 音楽好きな夫婦って素敵ですよねー。憧れます。
> 笑いと音楽の絶えない家庭を築いてくださいね^^ 末永く、お幸せに!!


わー、きりさん!こちらこそご無沙汰しておりました。
ときどきブログにはお邪魔させてもらってますよー。
温かいお言葉ありがとうございます。笑いと音楽は絶対に失いたくないですよね。
でも僕たちは同じ黒沢健一ファンでありながら、
新沼謙治の素晴らしさについても充分に理解・共有しているのできっと大丈夫です(笑)

> ほんっとに久しぶり。久々にHP見たら入籍報告が。おめでとうございます。
> 私も黒沢先生のおかげで10年前に出会った人と結婚してもう2年・・・・。
> って私のこと誰だかわからないでしょうね。最近東京に戻ってきたはすはすです(^^;
> 健ちゃんつながりで結婚した人がここにもいたなんてなんだか嬉しいなあ(笑)
> またどこかのライブで見かけたらそのときはよろしくお願いします。


はすはすさん、ありがとうございます!
おお、なんと2年前に健一先生つながりでご結婚されたのですね。
先輩っ!僕もなんだか嬉しいです。黒沢音楽の良さがわかる人にきっと悪い人はいません(笑)
こちらこそライブ会場でお会いすることがあればよろしくお願いします。今年こそソロライブを熱望!



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歴代の100冊全てに採用された作品

2007.02.25

志賀直哉と黒沢健一には共通点がとても多いと思うんです。
こんにちは、遅れてきた文学少年ねじまき鳥ひろニクルです。

最近の僕は、新潮文庫の夏の100冊キャンペーンにいつも選ばれている、
いわゆる古典的名作と呼ばれるような作品を読み返すことが多くなりました。

なにげなく新潮文庫のサイトを訪問してみると、
歴代の100冊全てに採用された作品」という興味深いデータを発見。

ほほーう、意外と少ないんですね。たったの11冊。
紅白歌合戦における北島三郎や五木ひろしや石川さゆりのように、
黙っていても毎年必ず選出される定番中のド定番ということですか。
このラインナップの中で、僕がまだ読んだことのない作品はドストエフスキーの「罪と罰」。
あれはちょっと気合入れて読み始めないと、絶対途中で挫折しそうだからなぁ。


■ おふくろさん(イントロ無許可バージョン)/森進一


> コンテンツにて、curve509のアルバム、Motorworks、サイエンス・ミニストリー、
> 健'z with Friendsのディスクレビューがなく残念です。追加されるのを持っているのですが。
> それから、提供曲のディスクレビューもあったらいいなと思いました。どうでしょうか??
>
> 個人的にL⇔Rのポリスター時代の曲が好きです。
> ポニーキャニオン時代と曲の雰囲気が違うと思うのですが、ひろニクルさんはどう思いますか?
>
> サイト閉めないで欲しいです。 こっそり健一さんを応援して下さい!


いつも訪問していただきありがとうございます。
単なる僕の雑感であるディスクレビューにどれほどの価値があるのかわかりませんが(笑)、
コツコツとコンテンツも充実させていけたらいいなぁとは考えています。もうしばらくお待ち下さい。
黒沢メロディーの多様性や方法論を窺い知る上でも、提供曲のレビューって面白そうですね。
でもまだ聴いたことのない曲も多いんです。千秋とか加藤いづみとか。頑張ります!
L⇔Rはポリスター時代とポニーキャニオン時代ではたしかに雰囲気が異なる部分もありますが、
それぞれの時代に生み落とされた個々の楽曲の集積が「L⇔R」という1つのコンセプトだと思うので、
やはり優劣つけがたいものがありますよね。あとは本当に聴き手側の好みの問題でしょう。
とはいうものの、僕にとって「Lefty in the Right」は完全無欠の傑作アルバムなので、
前出のディスクレビューでもなんだか妙に鼻息の荒い文章になっているわけです(笑)

> Happy~と運命~はMY WAYツアーのものだね。
> このツアーは主要都市公演のみにAIR史上初のサポートメンバーを入れたんだけど、
> それが今のAIRのライブスタイルの原型になっているかと。
> 3人だけでも充分過ぎるほどの演奏力だけど、サポートが入る事で更に楽曲が活きるんですよね。
> MY WAYツアーのZEPP東京公演だけは映像としてもリリースして欲しかった公演です。


あ、やっぱりサポートメンバーいたんですね。「Happy Birthday~」のパーカッションすごいもんね。
たしかにオリジナル音源よりも躍動感が増して、楽曲が活きているように思います。かっこいい。
ところで「MY WAY」ってあまり良い評価を聞いたことがないんだけど、
個人的にはAIRのアルバムのなかで1~2を争うフェイバリット・アルバムなので、
今回「MY WAY」ツアーからの音源が収録されたことがすごく嬉しいんですよね。
映像素材もあるのなら、ぜひリリースしてもらいたいです。社長、よろしくお願いします(笑)



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太宰ホームズ志賀大島

2007.02.17



最近は太宰を読み返しています。勝手にプチ太宰ブーム。

晩年の太宰の自己嫌悪エナジイが渦巻く短編集「ヴィヨンの妻」は、
もう、なんというか、あまりに痛々しくって読み進めるのがつらくなるわけですが、
ユーモアという表層の下に空虚な時代の空気を閉じ込めた「トカトントン」はやはり傑作ですね。
でも、僕がこの短編集の中でベストに推したい作品は「親友交歓」。
家柄や血筋などのつまらぬことばかり気にして虚栄心を満たそうとする田舎モノの悪癖は、
同じ地方出身者として非常に共感・実感できる部分も多く、苦笑しながらも楽しく読みました。

+ + + + +

吉祥寺に「百年」という古書店があります。
昨年オープンしたばかりの新しいお店ですが、いまではすっかり僕の入り浸りスポットに。

とにかく在庫内容が素晴らしいです。数は多くないけど無駄がない。刺激的。
そして、闇雲にプレミアな値付けをするわけでもなく、値頃感もあります。
微塵もコンセプトの感じられないブックオフの在庫に飽き飽きしている人におすすめ。

今日はコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの冒険」と、小説の神様・志賀直哉の「和解」、
そして「ゴダールの全映画」という絶版本(スチールが多くて資料的にもGood)を購入しました。

「シャーロック・ホームズの冒険」はもう5回目くらい買い直しているかもしれない。
実家にも同じ本が2~3冊くらい置いてあるんじゃないかなぁ。
中学生のときに全60作を読破したんだけど、いまでも時折あの世界が懐かしくなるのです。
もちろん「四つの署名」や「バスカヴィル家の犬」などの長編も傑作揃いだけど、
最終的にはこの短編集「シャーロック・ホームズの冒険」に戻ってきてしまう。
「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」「唇のねじれた男」「まだらの紐」など、奇跡の名作だらけ。

新潮文庫のホームズシリーズは数年前に改定されて、
なんとなくボンヤリした装丁になってしまったのが残念です。
今回、百年にて購入したのは馴染みのある旧版。格調あります。
昨年から刊行が開始された光文社文庫の新訳ホームズ全集の評判が良いので、
そちらで揃えなおすのもいいかなぁなんて思っています。なんか色々盛り上がってきました。

志賀直哉の「和解」も若い頃に読んだけど、なぜか突然また読みたくなったのです。
理想主義、楽観的に過ぎる、と批判されることはあれど、やはり僕は白樺派の文学が好き。
最近マイブームである太宰治と志賀直哉は同じ東北出身の文豪でありながら、
非常に仲が悪いことで有名だったんですよね(まんずまんず仲良くすっぺし・・・)
スタイルや主義主張は異なるけれど、どちらの小説にも抗いがたい魅力があります。

でもこの新潮文庫の志賀直哉シリーズ。
なにが一番魅力的かって、やっぱり表紙ですよ。

「どうも、志賀です」


帰り際、吉祥寺駅南口のブックオフに立ち寄ってWANDSのデビュー盤「WANDS」を購入。
天才ボーカリスト・上杉昇のデビュー時から変わらぬ歌唱力に脱帽です。
でもなにが一番すごいかって、やっぱり大島さんのヘアスタイルですよ。



「どうも、大島です」


■ 寂しさは秋の色/WANDS



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