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LIVE 2011 | 年末歌い納め~NEW DIRECTION~

2011.12.10

公式サイトの告知では「NEW DIRECTION(ニューダイレクション)と題し、ギター・ピアノ・チェロ・トランペット・サックス+α・・・と、新たなセッションを試みます」とのことで、トランペット:木幡光邦、サックス:米田裕也、チェロ:原口梓、ピアノ:遠山裕という名うてのメンバーが結集した3年目のグローブ座ライブ。レコ発ライブではない分、初出曲・レア曲が多めだったように思います。

オープニングは健一先生を除くメンバー4人で、しっとりと、ジャジーに、ムーディーに「Maybe」。いやーすごいアレンジですねこれ。全然表情が違うからはじめは何の曲かわからなかったです。今回のバンドで「黒沢健一インストゥルメンタル集」なんてCD出たらいいな。おしゃれなバーのBGMにも使えそう。

会場の温かい拍手の中、健一先生が登場し、ここからしばらくはフルメンバーでの演奏タイム。ライブ序盤のハイライトはなんといっても「AMERICAN DREAM」でしょう。L⇔R時代も演奏されなかった名曲。あまりの難曲っぷりに日本中のL⇔Rフリークをカラオケで轟沈させた名曲。先生の小粋なハットさばきも見ものでしたね。被ったり脱いだりマイクスタンドにかけたり。なかなかサマになってました。

おなじみの「Rock'n Roll」も、今回のバンド編成ではかなり表情が変わります。イントロから各楽器があの不穏な和音を奏で、音の壁が迫ってくる感じ。ウォール・オブ・サウンド。2番の出だしの歌詞がすっ飛んだけど、別に誰も何も思いません。もう先生のライブのお約束みたいなものなので(笑)

【黒沢健一豆知識】中学の頃コルネットにチャレンジしたことがあるらしい。でも難しいし、息切れはするし、本当に大変なのだそう。つまり今回のバンドは先生の「憧れ」が投影されたものらしい。そんなわけで、昔、バンドの練習をしていた友達んちのガレージ(?)をイメージしたステージセット(廃材とか古タイヤとか金網とか)が組まれたとのこと。なかなか雰囲気ありましたね。

ここでいったんメンバーは下がり、ステージには先生ひとり。「休憩時間に一曲歌わせていただきます」とか言ってて、あなたが主役ですよ!と心の中でツッコミいれたら、先生も「自分のソロライブなのにね」と無事にひとりツッコミ完了。MOTORWORKSの「(A Place Where) Love Goes Withered」。最高。こういった、どちらかと言えばアルバムの中では地味めなポジションの曲にこそ、黒沢健一の才能が高純度で表出するような気がしてます。それは、Science Ministryしかり。

メンバーをひとりずつ入れ替えながらのステージ。まず黒沢+遠山+トランペット木幡さん。しっとりとしたトランペットソロに続いて、ピアノが四分音符を刻みます。「あ、Grow」と思った次の瞬間、歌い出されたのは「♪あいまいに~」て、オイオイまさかの「SWEET WONDERING」かよー!当然Science Ministryのライブ以降は演奏されておりません。テンポを落として、一語一語をしっかり伝えるように。間奏ではピアノは跳ねるし、先生はミネラルウォーター飲みながらスウィングしてるし、トランペットのアドリブは炸裂するし、思わず先生もオーディエンスに拍手を要請するという、まるでジャズコンサート的な感じでした。次に、黒沢+遠山+サックス米田さんと「Silencio」。これも名演でした。哀感たっぷりの歌伴が素晴らしく効果的。そして吹きまくり泣きまくりの間奏。静謐さの中に隠されていた、この曲の「慟哭」を表現し切ったのだと思います。サックスの熱演に同調して徐々に熱を帯びていく先生のギターも迫力がありました。続いて黒沢+遠山+チェロ原口さん。紅一点の原口さんを紹介する際、ヴィーナスに崇めるかのようにひざまずく先生(笑)。チェロの伸びる音が好きだなー。

MCでは遠山さんソロ活動の話。アイドルとしてもう一花咲かせたいそう。その「遠山さんのライブを観に行った話」を、先生がマンガにしたことがきっかけで、カレンダー製品化に繋がったんだとか。でも、他の書き下ろし作品と一緒にデザイナーさんに渡したら、「遠山さんのライブを観に行った話」そのものがボツになったらしい(笑)

遠山さんと二人だけの「バラード」は白眉。先日のTOKYO-FM公開ライブで披露されたとき、現在の先生の声質にとてもフィットしていると感じまして、アルバム「B」収録曲は、いまこそもっと歌われるべきだ、とさえ思ったわけです。間奏から歌に戻るところとか、なんとも言えない不思議な感覚。

もちろん「方舟」は先生の弾き語り。ギターの演奏が毎回微妙に変わっているような気がします。一応「V.S.G.P」に収録されたスタジオバージョンが基本であり、かつ完成形であるわけですが、あくまで「一応」というわけで、ますます変化・進化していきそうな気配がありますね。

「♪僕らは地図をなくしたまま」と歌い出されたのは新曲のようです。越えていける。何も怖くはない。何ひとつ悲しまずに。震災後に書かれた楽曲でしょうか。決して直接的なメッセージではないのですが、そこに厳然たる彼の意志は存在しているように思いました。そして先生は新曲をライブで披露することは多々あっても、その場で曲名を紹介するケースは稀です。しかし、今回はあえて「言うべき理由」があったんでしょう。もっとも、先生の発音があまりに良すぎてタイトル聞き取れなかったんですけど。なんとかなんとかHands、みたいな。そういえば序盤のMCにも「愛を込めて演奏したいと思います」だなんて言葉もあって、僕はハッとしたんです。そんなストレートな言い方っていままであまりなかったように思えて。いや、すぐに外的な事象と結びつけてしまうことは早計に過ぎるかもしれません。震災後に変わったのは、ミュージシャンの言葉ではなく、リスナーの「聴き方」なのかもしれないのです。

ステージ下手から、すすっと現れてカポタストをつけ忘れた先生を優しくフォローするスタッフ「ホリベちゃん」。アップテンポなロックチューンを披露するので、オーディエンスにパーカッションを要請する先生。「バンマス、カウント出してくれ…」と、なぜか命令形で先生から指示を受けた遠山さんの正確無比なカウントから始まったのは、なんとアルバム「first」収録の名曲「Love Love」!初出!レア!みなさんご存知のとおりこの曲はちょっと特殊ゆえに、ライブで再現は難しいと思われていましたが。いやー嬉しいです。演奏後に、今度はカポタストを外し忘れたまま次の曲に行こうとする先生を見かねて、ステージ下手から再び「ホリベちゃん」登場。みんなに助けられて音楽活動できている、とは先生の弁(笑)

「みんなに送りたいメッセージがあるんだ。オール、アイ、ウォント、イズ、ユー!」と、名曲の誉れ高き「ALL I WANT IS YOU」。トランペット効いてたなー。よりいっそうビートルズ色が増したような。間奏では久しぶりのハンドクラップ楽しかった!そして先生マイクスタンド倒した。

アンコールは、まずニューダイレクションくんTシャツに着替えた先生がひとりで登場。歌い出したのは、なんとL⇔Rの「ONE IS MAGIC」!ワンコーラスのみとはいえ、もうほとんど伝説の域にある名曲を生歌で聴くことができて感激しました。そのままメドレー形式で、アルバム未収録の「Rock'n Roll Band」へ。AメロBメロはほとんどギターを弾かず、字余り気味のメッセージを連ね、エンディングはフェイク!フェイク!で盛り上げた後に、ジャンっと不協和音を一発叩きつけて曲を「終わらせた」。いつ音源化されるのコレ。

ここでまた新曲。君の歌うラブソング。ありふれているラブソング。あのメロディーを。あのメロディーを。素朴だけど慈愛に満ちた優しい曲だったなぁ。なんていうタイトルなんだろう。メモカぴあ(ライブ観る前に注文済)でチェックしないと。

ニューダイレクションズのメンバー全員がステージに戻り、本編ラストに演奏された「遠くまで」。いままで何度も何度もライブで聴いてきた「定番曲」なんだけど、今年は全然「違うもの」として響いてきました。あまりに過酷な現実を生きなければならない時代にあって、「きっと大丈夫さ」という言葉のシンプルな生命力に、思わず涙が出そうになりました。それは安易なセラピーなんかではなく、誰しもが感じている「心の欠落」を、「今を生きる真実」として見直すことに他ならないのです。トランペットもサックスも、楽曲の生命力に呼応するかのような快演でした。歌メロの裏でも、間奏でも、とにかく縦横無尽に鳴りまくっていた印象。そのアレンジはとても原曲に献身的だと感じました。原曲に献身的でありつつ、どれだけ原曲から離れた位置へ楽曲の心臓を運んでゆくのか。アレンジの真髄はそれしかないと思っています。その意味で、今回の「遠くまで」は完璧な成功例だったと断言できます。

+ + + + +

帰宅後、妻ニクル(プチと一緒にお留守番でした)とセットリストを確認しながら話をしていて気付いたんだけど、今日演奏したL⇔R時代の曲って「AMERICAN DREAM」「Package」「RED&BLUE」「ONE IS MAGIC」で、全部アルバム曲なんですよね。L⇔R以外でも「Love Love」とか「SWEET WONDERING」とか結構ツウ好みな選曲で、ファンならニヤリだと思うんですが。反対に、L⇔Rのヒット曲やシングル曲がモリモリ聴きたいと思って足を運んでみた人(そういう方も実際にいらっしゃいました)にとっては、多少物足りなさもあったかもしれません。今年は「Knockin' on your door」も「Hello, It's Me」も「Remember」もないし、昨年のライブのほうが楽しめたという人がいてもおかしくないですよね。感じ方は千差万別、人それぞれです。

先生のボーカルはブランクを感じさせない力強いものだったし、MCで「こういったベースなしドラムなしの形態で歌うのは結構疲れるんですよ」という意味のことを言っていたとおり、バンドの演奏自体も非常に高次のものであったことは確かです。だけど昨年は純粋な新作ではないにしても、「V.S.G.P」というオリジナル作品のリリースがあって、そのコンセプトを根拠にステージが展開されたわけですが、今年は作品がありません。昨年と同様にアレンジの妙味で楽曲を聴かせるにしても、リリースなしという状況において、どうしても説得力・必然性の弱さが拭い切れない面が感じられたことも事実です。もちろんマンネリという言葉は妥当ではなく、常に「表現の冒険」を続ける先生の試みは賞賛に値するものですが、弾き語り→弦カル→金管と来て、この次はいったい何があるんだろう・・・と。まぁ、先生ならば僕たちの期待を(良い意味で)鮮やかに裏切ってくれるはずなので、これっぽっちも心配する必要はないんですけどね。

願わくは新作も聴きたい!「Rock'n Roll Band」「メランコリー」「赤と黒のブルース」「So what?」、そして今回のライブで披露された2曲。他にも眠っている曲はきっとたくさんあるはず。来年は新作アルバム(名盤)リリース、そして全国ツアーを!

+ + + + +
LIVE 2011 年末歌い納め~NEW DIRECTION~
2011.12.10(Sat) 東京グローブ座
SETLIST

01. Maybe (instrumental)
02. Round Wound
03. AMERICAN DREAM
04. Package
05. Rock'n Roll
06. SPEAK EAZY
07. (A Place Where) Love Goes Withered
08. RED&BLUE
09. SWEET WONDERING
10. Silencio
11. Wondering
12. バラード
13. 方舟
14. (新曲)
15. Love Love
16. Do we do
17. ALL I WANT IS YOU
EN
18. ONE IS MAGIC~Rock'n Roll Band
19. (新曲)
20. 遠くまで
EN2
21. Rock'n Roll



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黒沢健一::黒沢健一


徳山秀典@赤坂BLITZライブレポ(※kyuwa55さん寄稿)

2011.08.31

ひろニクルさん、こんばんは。kyuwa55です。

8/28先生を観てきました!!
先生fanをするには、かなりの瞬発力が必要ですね。先生。。行動は計画的に!
もしかしたら、どこか間違いとかちょっと言葉のニュアンスが違う箇所もあるかもしれませんが。。
いつもお世話になっているひろニクルさんに、とり急ぎ、ご報告をさせて頂きます☆

+ + + + +

赤坂ブリッツ、かなりの人が外で待っていました。
つんくさんと中澤裕子さんからのお花を発見。さすがつんくさんですね。
開演までカーペンターズの曲が流れていました。真ん中辺りでもかなりゆとりがありました。
スクリーンがあったので、先生がUPになるのかとちょっと期待・・
電気が消え、スクリーンに徳山くんのカッコイイ写真が色々映ります。
キャーキャーと若い子達の声が!先生のライブで、先生の写真が映ったらいいなーと妄想。。

少しすると、2011年 ある日のリハスタジオ とスクリーンに字幕が映り
徳山君、バナナ?を食べながら登場。またキャーキャー黄色い声が!
ライブが始まるのではなく、「ある日のリハスタジオ」の再現が芝居??のように始まりました。
リハやってる感じなので観客は置き去り?状態です。そこで、「BLUE」「大事な人」などを歌う。
最初、ライブのはずだけど・・何だろう??と、とまどいながら鑑賞。

リハが終わり「お疲れー」と場面が変わります。バックに雑踏の音が流れ、家の中という設定のようです。
ギターを弾きながら歌う徳山君。というような芝居&歌を1h。
最後に「ブルーを撃ち抜いて」をがんばって歌った後、徳山君が「黒沢さんに・・・」って何か言ったので
先生が出るの!!!次、出るのか!!と心臓ドキドキです!!

ステージが暗くなり、スクリーンに月?が映し出され、第2部らしきものが始まりました。
「気づけよ」を歌う徳山君。そして!
徳山君「ブログで黒○○○さんって書いたから黒柳徹子さんかと思われて・・・黒柳!!
じゃなくて、黒沢健一さん!!!」
キャーーーやっと我らが先生が!!!せんせーーーーーーーい!! (涙)
肩をいからせて先生登場!! ん?? なんか肩のお肉が厚い?? 顔もふっくら??
と思ったのですが、皆さんもふっくらしたとあったので、気のせいではありませんね。。

先生「黒柳徹子ですっ!!」って第一声はそれですか!! お元気そうです☆
先生は8月のカレンダーのような服、赤いネクタイをしていました。
徳山君との身長差を少しでも・・・と帽子を被ったとのこと。徳山君「帽子似合ってますね♪」
先生の帽子の色は黒で2009/8/15の堂島くんとのライブで被っていた形にみえました。
徳山君「この曲の仮タイトルがポルシェ911。ミリオンとったら、ポルシェ911を買ってくれるって言いましたよね」
先生「俺、そんなこと言ったっけ??徳山がポルシェ買ってくれるって言ったんじゃ・・」とお互い記憶があいまい・・・

そして「Sleepless Night」を2人で熱唱!!! ♪僕のー全てー 探し始めたいー までは2人でハモる。
おぉーーー!!多分、2番を先生が歌ったような。。とにかく、先生が歌うと カッ!!!カッコイイ!!!
キャーと萌え萌えです!!あまりのカッコよさにジャンプしまくってしまいました。。。
先生は右に行ったり、左に行ったり、徳山君をあのいつもの指差しで指したり、動き回ります。

あまりにも動きすぎて自分も歌う箇所になり、おっ!!という感じで、かなり慌ててマイクまで走って歌います。
曲が終わると先生、すごく息を切らしていました。徳山君笑ってたような・・
未だかつて、先生がここまでぜいぜいしたことがあったろうか?

徳山君はDUOのライブで「ブルーを撃ち抜いて」を聞いて、気に入ってしまったとか。あの時の先生は神がかってましたからね。
先生「(曲)あげるよ」 徳山君「えっ!!マネージャー大丈夫ですか?」って!!そんなあっさりと。先生ってば。

そして、次の曲をやるために徳山君はすっごいエレキギター?を購入したとか。
先生がエレキを見つけた時「これ、どうしたの?」って徳山君のマネージャー?か誰かに質問したら分からなかったらしい。
すごいギターのようです。私にも分かりません・・すみません。。

そのギターで「For Real」を2人で熱唱!!
♪何を見つけてゆこう サビ部分は2人だったと思います。
先生のパートがまたまたカッコイイーカッコイイーーカッコイイーー!!!!
先生は感情を込めて少し前かがみぎみになり、手を前に出して歌います。
先生の歌声に集中。やっぱり!!黒沢だね!!!あまりにも舞い上がってしまって分かりません。。
先生は腕をぐるぐる回してノリノリです。

先生バージョンが聴いてみたいですよね。絶対カッコイイというのが聴かなくても分かる!!
先生宅と徳山君宅は近いらしく、よく何かあると徳山君は夜中、先生の家に行って2人で飲むとか・・お近くなのね。
また飲もうね♪と言ってました。あと、コラボして一緒にやりたいとか。また先生が曲を提供するということね。
というか、先生 今 何してる?? 近況何も言わなかったです。

そして・・・先生「昨日作った新曲で楽譜を皆に(バンドのメンバー)FAXしたんだけど。何かに似てるとか」
徳山君「著作権大丈夫?」などと2人してニヤニヤ笑って言った後、ドラムのドンドン!!と音とともにノッキンが始まりました!
新曲??一瞬、騙されました。。よく考えればゲストなのに新曲はやらないですよね・・・

そして、先生のワンマンショー!!!!!!先生は止まらない!!!右往左往しながら歌いあげます!!
帽子落ちそうになって手で押さえたりします。原曲に近い感じだったと思います。
徳山君fanは優しいのでノリノリでした。先生のノックは高い位置で!もちろん、私も一緒にノック!
最後は徳山君と2人でジャーンプ!!I Love You!I Love You!!2回叫びます。

先生は熱唱し、あっさり帰って行きました。
その後、徳山君はeve、LIFE、STILL TIME、WITH YOU!、Lover's Kitchen、Throw Awayなどを歌いました。
アンコールは新曲の プロポーズ と何かでした。

最後、先生が出てくるのを期待したのですが、残念ながら出てこなかったですね。
WITH YOU! 一緒に歌ってくれたら良かったかなー。

でも、徳山君に感謝ですね!
きっと黒沢さんに出て欲しいな♪とか言って、いいよー♪ なんて急に決まったんじゃないかしら?と想像。
先生ってそんな感じよね・・・秋でも年末でも、先生、皆の前に出てくださいね♪

+ + + + +

以上、kyuwa55さんから送っていただきました臨場感あふれるライブレポ全文を紹介させていただきました。
今回は参加できなかった黒沢ファンも多かったと思いますし、ぜひみなさんに読んでいただきたいと思い、
掲載のお願いをしたところ、快く許可をいただきました。kyuwa55さん、本当にありがとうございました。


■ 卒業/徳山秀典


> ひろニクルさん、こんばんは。いつも素敵なレポをありがとうございます。
> 去年のグローブ座ではひろニクルさんの斜め前の席だった千葉県のJunと申す者です。
> 今回はラララさん側だったので、健一くんが遠山さんにツッコミを入れてる表情が良く見えなかったのですが(笑
> 去年は、感動で涙してしまいそうな余韻のライブでしたが、今回ももちろん感動はありつつ
> 「あー楽しかった!!」って感じで元気をもらいました。今さら「PALE ALE」が好きになり、
> 「無理をしないで頑張ってたってそれはそれなりの結果」だから頑張ろう!!と思いました(そのまんま)


Junさんご無沙汰しております。ありえないことに、8ヶ月遅れのお返事です(笑)
グローブ座の「PALE ALE」かっこよかったですね。先生の動きから目が離せませんでした。
今年もグローブ座とカルカルライブあるといいですね。もう9月ですが・・・。また会場でお会いしましょう!



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黒沢健一::黒沢健一


土曜日レディ Lady Saturday Go

2011.01.08

黒沢健一、2011年の仕事はじめはNHK-FMです。番組パーソナリティーは杏子さん。
この番組初めて聴くんですけど、昨年終了した「サタデーホットリクエスト」の後番組的な感じ?

先生の出演時間は約40分でした。いまは録音を聴き返して内容をまとめる時間も気力もないので、
リアルタイムで番組を聴きながら、携帯電話に速記した箇条書きメモをそのまま載せます(手抜き)
当然、文字起こしでも町おこしでも雷おこしでもありません。壮絶に読みにくくて本当にごめんなさい。

+ + + + +

・番組オープニングで杏子さん「黒沢くんはいつもしなやか」「今日も黒縁メガネかけてます」
・先生と杏子さんは年末にリハーサルスタジオで遭遇したらしい。

・先生のお正月は寝正月。カウントダウンの瞬間はソファーで寝てて、気が付いたら年が明けていた。
・杏子さんも、除夜の鐘を叩くお坊さんは腹筋が強そうだなーとぼんやり見ていたら年が明けた。

・茨城の実家から健一先生に餅が届いた。弟さんにも届いているらしい。
・小さい頃は杵と臼で餅をついていた記憶があり。いまは自動もちつき機を使っている。
・もちつき大会は近所の人たちとのコミュニケーションツールなのかもしれない、と杏子さん。

・リハやライブなど忙しかった12月の反動で、年末は気が抜けた&風邪ひいたかもと一瞬思った先生
・杏子さん「女性とは何か?」→先生「ミステリアス!!」→「その心は?」→「よくわからないということです」(そのまんま)
・先生の持論では、男は単純で趣味や職業関係なく根拠のない団結力がある。女性は各々価値観も異なり個性的。
・杏子さんいわく、女性同士は何らかの対象物、例えばファッションや芸能人の結婚ネタなどを介して団結するらしい。

M1. What is this song?

・ライブ音源にダビング重ねるという「V.S.G.P」の手法について杏子さん「面白いことやるなー」
・録音した音源を聴いていた先生。「これに音を重ねてみたら・・・」と想像し、実際にやってみたくなった。
・テンポを正確にキープしようと、試しにクリックを入れてダビングしてみたら、つまらないものになったのでやめた。
・ライブ音源をベースにしたことで、「冷静なのにグルーヴが感じられる」と杏子さん。

・リスナーからのハガキ。幼なじみの男性の袴姿に恋に落ちた。幼なじみから恋人の関係になりたい。
・先生「新年早々、胸がきゅんとしました」 ←先生も胸がきゅんとすることがあるんですか!(失礼)
・健一先生も近所に幼なじみの女の子がいたけど、恋愛感情とかはなかった。
・男だらけの飲み会に参加すると、男はなんて一目惚れが多いんだと思う。しかし先生は一目惚れしないタイプ。
・杏子さんいわく、男性というのは種(しゅ)の保存的にそういうものである。「いい女!がるるるるーっ!」と先生。
・「そう考えると俺は弱い種かもしれない。がるるっどころじゃない。これはまずい」と草食系な一面を見せる先生。

・リスナーからのハガキ。想いを寄せている先輩は大変な車好きで、3年は恋人作らない宣言→失恋!
・道路で車を見かけるたびに「私は"これ"に負けたのか・・・」と落ち込んでいるらしい(笑)
・先生によると、男はときどき飲み会でわけのわからない誓いをする。「2年は恋人作らないよ」みたいな。
・いったいなんなんでしょかあの誓いは。何オレに誓ってんだよ、と(笑)
・先生の友達に、助手席に恋人を乗せない人がいる。純粋に「走り」が好きで、周りから軟派に見られるのが嫌らしい。
・助手席のシートそのものを外しちゃう人も。←茨城界隈だけのローカルな話かもしれないそうです(笑)
・男の誓いなんて気にするな。助手席をとられる前に告白したほうがいい! ←先生意外と硬派なアドバイス。惚れた。

M2. Northern Town

・2009年の弦カルライブから、「V.S.G.P」制作に至るまでのエピソード
・ライブバージョンと聴き比べ可能→杏子さん「マニアにはたまりませんなぁ」
・「V.S.G.P NAKED」について→杏子さん「え?重ねた音だけってどういうこと?」
・先生の説明を聞いて一言、「はーーーーー、マニアだねぇ!」

・30代半ば頃はたくさんの仕事をどれだけ早く仕上げるかという課題があった、と先生。
・ここ数年やってなかった、ひとつの曲をじっくり練り上げるという作業に、今回は回帰することができた。
・ライブ音源にダビングすることの難しさ。ライブに参加していないミュージシャンによるバーチャルライブという解釈。
・ライブとスタジオでは音の鳴りも違うし、マイク選びも重要。エンジニアさんも大変では?「NAKED」に興味津々。
・(このあたりの話題については、杏子さんも第一線のミュージシャンゆえ、制作の苦労をよく理解されていたような印象)

・ちょうど1年前の1月に、杏子さんとスタジオで「BABY QUEEN」を制作していた。
・杏子さんのライブではお客さんがあまり手を挙げたりしないんだけど、この曲ではかなり盛り上がっていたらしい。
・杏子さん「クルクル回りながら歌わせていただきました」。回転はバービー時代からのお家芸みたいなものですね(笑)
・そういえば、杏子さんのバンドツアーには、きーちゃんが参加してたんだっけ。もちろんバンマス!(参考1/参考2
・先生は「こういう曲を杏子さんがライブで歌ったら・・・」というイメージで、「BABY QUEEN」を書いたのだそうです。

M3. BABY QUEEN

- END -

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■ A HAPPY NEW YEAR/松任谷由実



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黒沢健一::黒沢健一


SEAT AND MUSIC 2010

2010.12.25



まずはSEAT AND MUSIC恒例、今年の黒沢健一特製カクテルをご紹介します。
スクリーンに映し出される先生の手タレっぷりも様になってきました。健キールはもうおなじみ。
RED&BLUEはその名が示すとおり、赤と青の綺麗なツートンカラーのお酒(画像右・手前)
赤と青を混ぜたら普通は紫になると思うんだけど、なぜか微妙な茄子紺に(笑)。混ぜるな危険?
NORTHTOWN CHRISTMAS(画像右・奥)は心まで凍りそうな味ではなく、とっても懐かしい味です。

開演時刻を10分ほど過ぎてライブスタート!まずは先生(手タレ)がひとりで登場です。
グローブ座2日目でもオープニングに歌われたウェルカムソング。一部歌詞を変えて歌います。
「♪クリスマスの夜にぃ」とか「♪今日はカルチャーカルチャーでぇ」などなど。
替え歌にしておきながら、途中で自分で噴き出すのが可笑しい。

MCのあと、遠山さんがステージに招かれると、客席から「遠山さーん!」と黄色い歓声が(笑)

うはっ、「Matchbox」ですか!バディ・ホリーを彷彿させるしゃくりあげ唱法が冴えまくります。
そして、アニマルズのバージョンが有名な「Bring It On Home To Me」。ひえーなんたるかっこよさ!
カバー曲はカルカル恒例ですが、やはり素晴らしい選曲です。個人的にはもう前半のハイライト(笑)
このへんのロック・クラシックスを黒沢流に料理して、軽ーくアルバム1枚出してほしいくらい。願望。
「V.S.G.P」のように緻密に作り込んだ作品もいいけど、初期衝動一発のアルバムもたまにはいい。

アルバム「Focus」から、「Scene39」「POP SONG」。
ここ1週間でライブ3本なので、セットリストはどうしても似通ってしまう部分もありますが、
それぞれの公演によって同じ曲の別バージョンが聴けるという喜びのほうが勝ります。

「V.S.G.P」の告知では先日のグローブ座でも触れられていたDISC1の遠山オミット問題再び。
「私のピアノが一切入っていない。 消 え た の 」とか、こりゃ余程きくっちゃんに恨みがあるな(笑)

「Package」。先生と遠山さん2人だけのバージョンは初演です。
「V.S.G.P」3部作(=CD4枚)すべてに収録されていて、グローブ座1日目は遠山さん+弦カルと、
2日目はきくっちゃんと2人バージョン、今日は遠山さんとの2人バージョン。もうなんでもあり(笑)
最もアレンジの幅があるというか、乱暴に言ってしまえば「いじりがいのある」楽曲なんでしょうね。

口笛を一吹きして「What is this song?」。先生はギターを持つけどこの曲ではほとんど弾きません。
サビではピアノだけをバックに歌います。昨年のカルカルで演奏されたときもこんな感じでしたっけ?

店長さんからお店の宣伝をお願いされているそうで、ここで特製メニューなどを紹介するコーナー。
去年リクエストしたたこ焼きがその後レギュラーメニューになり、しかも一番人気らしい。先生うれしそ。
さらに本日の特製メニュー表を見ながらニヤリと笑い、
「レッドアンドブルー!ノースタウンクリスマス!俺の曲のタイトルをメニューに!」と満足気な表情も。

ここでもう1曲カバー曲。バッドフィンガー永遠の名曲「Day After Day」です。
今年10月の「LEGEND OF MASTERPIECE」にて演奏されたばかりですね。
僕はイベントに参加できなかったので、今回カルカルで聴けてすごくうれしい。
スライドギターは遠山さんのキーボードで再現。ベンダースライドっていうそうです。
先生いわく、遠山さんはベンダースライドの名手とのこと。わわ、早業スイッチングが忙しそー。

「随分前に書いたクリスマスソング」という紹介に続いて、L⇔Rの名曲「RED&BLUE」。
ステージ後方の照明も、●●●●●●ときれいな2色に。

えっ!もう1部おしまい?早いよー。ふと腕時計を見ると、時刻は18時52分。夜はこれから。
休憩中、特製カクテル「RED&BLUE」「NORTHTOWN CHRISTMAS」ともに完売のアナウンスあり。

+ + + + +

19時10分、第2部スタート!まずは先生ひとりで登場して「方舟」をギターで弾き語ります。
んー?なんか床がズンズン振動してる、と思ったら階下のZEPP TOKYOでリップスライム開演した模様。
いままでもパラパラナイトやDJイベントなど、なぜかアッパー系のライブとバッティングするんですよね。
DJ FUMIYAの奥様である中島ちあきちゃんもおそらく観に来てるだろうし、ちょっとカルカルにも顔出して、
先生が提供した名曲「Lovely, Love Me」「Don't Take My Time」あたりを歌ってくれたらなーと思うのは、
中島ちあきファンである僕の、他愛の無い妄想、もしくは願望なのでした。

「Morning Sun」のひとり弾き語りって珍しいかも。エンディングでは「♪続きがあるだろう」を3回リピート。
ここで遠山さんがステージに戻り、秋の歌ということで「Missing Piece」。そしてL⇔Rの「NICE TO MEET YOU」。
Traffic「Paper Son」風のあのイントロはキーボードで再現してたけど、やっぱりシタールギターで聴きたいな。

演奏が終わり、先生は突然ギターを置いて「クリスマスの願い事ってあるじゃないですか?」と突然切り出します。
「俺的クリスマスお願いランキングっていうのがあるんです。・・・『お願いランキング』今年出ましたけど」
そのお願いというのは、「みんなと一緒に俺のライブを観てみたい!」というクエスチョンマークが乱舞する内容。
「無理でしょそれ。蝋人形でも置くの?」という遠山さんの言葉を遮るように、「いや、できる!」と力強く答える健一先生。
遠山さんは色々なバンドをやっていてリードボーカルもとっている。だからひとりで歌ってほしい、と。困惑する遠山さん。
場内からは盛大な拍手が湧き起こり、「みんなホントは嫌なんじゃないの?」と言いつつ満更でもなさそうな感じ(笑)
「じゃ、あとはよろしく!」と先生はステージを飛び降りて、臨時に増設された特等席(パイプ椅子?)に座っちゃった。
「すげー!最前列!」と子どもみたいにはしゃぐ天才ミュージシャンがひとり・・・(42歳・男)

そんなこんなで始まった遠山さんのキーボード弾き語りは、ザ・タイガース「廃墟の鳩」。なかなかの美声ですねー!
そしてVIPシートで時折ウンウンと頷きながら、満足気な表情でステージを見つめる健一先生は、
曲が終わると思わず椅子から立ち上がって拍手!感動・感涙のスタンディング・オベーションです!

すると今度は遠山さんが「健ちゃんの持ち歌やってもいいですか?」と、逆お願いランキング。
遠山さんも先生のように「カモン!」とか「セイ!」とかコール&レスポンスしてお客さんを煽ったりしたいんだそうです(笑)
鳩が豆鉄砲を食らったような顔で固まってる先生。こ、これは逆ドッキリ成立してるのか!すごい展開だぞこりゃ。
ギターを抱えた遠山さんが「徹底して真似したいので、伴奏する人を呼びたいと思います。・・・オイ、菊池!」

なんとライブを観に来ていただけのきくっちゃんが飛び入り参加!ステージに上がるやいなや「遠山裕ナイトへようこそ」。
そして演奏が始まったのは「LAZY GIRL」!遠山さんは早速イントロで「カモン!」と、オーディエンスをぎこちなく煽ります。
健一先生はお客さんに手拍子を促しながら、客席と客席の間を縫うように場内を歩き回って、めちゃめちゃ楽しそう。
間違いなく本日一番の盛り上がりでした。誰のライブなんじゃーい。遠山さんはラストのジャンプだけ似てました(笑)

もう完全に余興ですが、激レアな光景だし、何よりパーティーらしくて楽しい。普通のライブじゃこれは無理ですから。
もちろん弦カルライブのように、高次なレベルできっちり構築されたショーを「観賞」することも価値は大きいです。
だけど、出演者もお客さんも一緒に「参加」して楽しむという、こういう和やかな感触はカルカルならではであって、
あるいはかつてのCRTにも存在していたんだよなぁ、なんて思った次第であります。

「今日は楽しいな!」と先生も盛り上がったところで、「SOUL KITCHEN」。あー先生の声だ。なんか安心する(笑)
先ほどまでの高揚感が残っているのか、遠山さんのコーラスもいつも以上に気合が入っているように感じました。

「Society's Love」では、イントロから制限速度オーバー気味に飛ばしまくる先生。ノ、ノドは大丈夫なのかしら!
一昨年のカルカルライブでは「Land of Riches」で飛ばしすぎて、アンコールでかすれ声になったので(笑)
と、まぁ、僕のそんな心配をよそに楽曲はグングン加速してあっというまにエンディング。真上に拳を突き上げる先生。

そして激しいパフォーマンスから一転、静粛としたピアノの音から「Grow」へ。左手はパンツのポケットに。
右手は湧き出る感情をコントロールするかのように、絶えずひらひらと中空を舞うのでした。名曲中の名曲です。
丁寧な感謝の言葉があって、本編ラストは「Northtown Christmas」。そうか、今日はクリスマスでしたね。

アンコールはいきなり3人で登場。客席から「キクチー!」の歓声が飛ぶと、すかさず「呼び捨てかよ!」ときくっちゃん。
先生の証言によると、遠山さんときくっちゃんはかなり仲が悪いそうで、2人がバッティングしないよう細心の注意を払って
ライブなどのスケジュールを組んでいるらしい。たしかに今年のグローブ座2daysライブも、あからさまだもんね(笑)
「V.S.G.PのDISC1とDISC2を入れ替えるときは、あー2人は仲悪いんだ、と思って下さい」と先生から貴重なアドバイスも。
さらに「2人と同じステージに立つのが本当にうれしい。今年のクリスマスは2人が和解した記念日」とおっしゃいますが、
相手が演奏するときは自分は演奏しないと、お互い一歩も引かず、和解どころか一触即発の雰囲気なんですけど(笑)
「えー!やだよう。お願いだから一緒に演奏しようよー」と哀願する先生が、とびきりかわいかったです(笑)
ようやく曲に行こうかという矢先にまた2人がゴニョゴニョと揉め始めて、先生は思わず「♪けんかをやめてぇー」

この3人では初めての演奏らしい「Rock'n Roll」。先生×遠山ver、先生×菊池verは頻出なんですけどね。
それにしても、このかっこよさを何と表現したらいいのか。鬼神のような3人のプレイ。バンドに匹敵する音圧でした。
途中で遠山さんときくっちゃんのソロパートが各2回ずつあったんですが、2回目のきくっちゃんソロがネタ切れっぽく、
突然ヴァン・ヘイレンっぽいタッピングでなんとか弾き倒していたのが印象的でした。かっこよかったですね。

「Northern town」でアンコール終了。場内BGMには先生がカバーしたエヴァリーブラザーズの「Devoted To You」が。
ちなみにこの曲の初出は、2001年SOUVENIRツアーの東京(12/24)・名古屋(12/25)で入場者に無料配布されたCD。
現在では、iTunes Storeで配信されている「NEW VOICES」のボーナストラックとして聴くことができます。

そのBGMをかき消すようにお客さんの拍手が止みません。3人はしっかり応えてくれました。うれしいダブルアンコール。
2010年を締めくくる本当に最後の曲は「Package」。この曲も3人バージョンは初でしたが、とにかく濃厚!超絶!衝撃!

いやはや、これで心置きなく年が越せるというものです。大満足のライブでした。ふぅー。
健一先生はじめ、出演者のみなさん、スタッフのみなさん、素敵な時間を本当にありがとうございました。

そして、今年も「びっくり電話」にお越しいただいた皆様にも心からの感謝を。よいお年をお迎え下さい。

+ + + + +

SEAT AND MUSIC 2010 ~☆Holy Night☆~
@東京カルチャーカルチャー
SETLIST

<第1部>
▽ 黒沢健一
01. 新曲(♪Welcome My Show, Welcome Tonight)

▽ 黒沢健一+遠山裕
02. Matchbox (Carl Perkins/The Beatles/etc)
03. Bring It On Home To Me (Sam Cooke/The Animals/etc)
04. Scene39
05. POP SONG
06. Package
07. What is this song?
08. Day After Day (Badfinger)
09. RED&BLUE

<第2部>
▽ 黒沢健一
10. 方舟
11. Morning Sun

▽ 黒沢健一+遠山裕
12. Missing Piece
13. NICE TO MEET YOU

▽ 遠山裕
14. 廃墟の鳩 (ザ・タイガース)

▽ 遠山裕+菊池真義
15. Lazy Girl

▽ 黒沢健一+遠山裕
16. SOUL KITCHEN
17. SOCIETY'S LOVE
18. Grow
19. Northtown Christmas

▽ 黒沢健一+遠山裕+菊池真義
EN
20. Rock'n Roll
21. Northern town
EN2
22. Package



メッセージはお気軽にどうぞ。

黒沢健一::黒沢健一


LIVE V.S.G.P 2010 | V.G編

2010.12.19

初日はV.S.G.P編で、2日目はV.G編。そりゃ「S」と「P」はあったほうがいいに決まってる。
昨日までの僕はそう思っていました。あぁ、なんて浅はかな考えだったんでしょう。
言わずもがな、両日ともに甲乙つけがたい素晴らしいライブでした。

本日のステージ。奥にはソファーが鎮座していて、テーブルの上の花瓶にはバラが2本。
第1部は先生ワンマンステージ。1曲目はウェルカム・ソング。新曲なんだろうけど即興のような気も?
びっくり電話的には、とりあえず「新曲」としてセットリストに追加させていただきましたが、
公式見解としてはどうなのか、いずれにしても「メモカぴあ」で確認する必要があるかもしれません。

2曲目の「方舟」のあと、今回の2daysライブそれぞれの違いについて(噛みながら)丁寧に説明する先生。
「昨日はV.S.G.Pでした。今日はV.Gの日に制定させていただきました」って祝日かい!(笑)
いや、いいですいいです。もうこの際、12月19日と8月11日は国民の休日にしてしまっていいと思うんです僕は。

「今日は楽しんでいって下さい」というあいさつの後にしばし静寂。突然イントロなしで歌われたのは「BE WITH YOU」!
この曲は1986年の時点(ラギース時代)ですでに存在していたことは確かなので、約25年モノということになります。
10代の黒沢健一が書いた曲を、40代になった黒沢健一が歌う。年齢の違いから起こる摩擦を感じないほどの名曲。

弾き語り「CHEWING GUM」は昨年のイバラキックスで披露されたバージョンと同じでしょうか?(僕は不参加でした)
ときに両腕をだらんと下げてLazyにギターを弾き、語尾をHazyに歌う。アップストロークで刻むギターが印象的でした。

「Missing Piece」のあとは、大阪でインストアの弾き語りイベントやったときにものすごくお客さんとの距離が近かった話。
まさにFace to Faceで、PA要らないほどだったと。タワレコの「Focus」レコ発インストアのこと?そんなに近かったのかぁ。

「Silencio」に続き、アルバム未収録曲「赤と黒のブルース」。初出は今年のイバラキックスです。
この曲調は黒沢健一らしくないと見る向きもあるようですが、僕はこういう陰影のある曲も普通に好き。
エンディングでは先生のシャウトと共に一気にテンポが加速して、プツンとカットアウト。かっこいいですね。

同じく未リリース曲「Rock'n Roll Band」は2008年の「TOUR without electricity」横浜赤レンガ公演が初出。
しかし同年のカルカル「SEAT AND MUSIC 2008」、そして今回のライブと少しずつ形を変えているように思いました。
初出のバージョンでは、たしかエンディングにニール・ヤング「Helpless」のワンフレーズが挿入されていたんですよね。
ともかく同時期に披露された「方舟」は無事アルバムに収録されたので、次はぜひとも「Rock'n Roll Band」のリリースを。

ギターを替えて前半最後の曲「Northern Town」です。
昨日のピアノ+フィンガースナップも良かったけど、今日のギター+ハンドクラップバージョンも素晴らしい。
楽曲の核となる部分がアレンジによって左右されない証拠。つまりいつどこでどんな形で聴いても名曲。それが黒沢節。

休憩15分を挟んで第2部のスタートです。第2部は先生とギタリスト菊池真義(以下きくっちゃん)氏のセッション。
先生ネクタイ替えてきた?1部では赤っぽく、2部ではシルバー×黒っぽいネクタイ。2人とも上下黒ずくめの衣装です。
ちなみに僕のレポは衣装についてほとんど触れられないことで有名ですが、要は興味がないので覚えられないんです(笑)
詳しくは、絶賛注文受付中のメモカぴあでご確認下さい!

ギターメインの「What is this song?」は、昨日の弦カルバージョンと比べると良い意味でラフな感じでした。
きくっちゃんのギターはとにかく多彩で細やかですね。緻密でありながら大胆なアレンジが飛び出すところも魅力です。
「Scene39」ではいよいよ1部の緊張から解放されたのか、先生が心底楽しそうに歌っていて、こちらまで自然と笑顔に。
昨日に引き続き、ボイスパーカッションも飛び出します。先生ひょっとして「V.S.G.P」制作中にボイパの楽しさに目覚めた?

演奏が終わると、しみじみとした口調で「人を演奏するのは楽しいなー(笑)」
その口振りから、ひとり舞台の1部は先生といえども相当プレッシャーあったんだろうなぁと推し量ることができました。
きくっちゃんは、1部が良かったのでもうオレ出なくていいじゃん、ピーンと張り詰めた空気に入っていけない、と思ったそうです。
緊張のあまり、ガタガタガタガタと手が震え、トイレで何度も顔を洗ったらしい・・・。それは大げさだろーと笑う健一先生。
でもたしかに「Silencio」「赤と黒のブルース」「Rock'n Roll Band」あたりの緊張感はただごとではなかったように思います。

ギターを静かに爪弾かれてはじまったのは、NRBQの「I Love Her She Loves Me」・・・ではなく「Morning Sun」。
そして、そのまま流れるように「Mad Man Across The Water」。穏やかなギターの音が心地よいです。
ここ数年の先生のボーカルスタイルは鼻にかけて喉に落とす鼻濁的?唱法が強調されていて、
それによって、おそらく倍音のような厚みのある独特の響きを生み出しているように思うんですが、
「Mad Man~」に関してはもっとクリアーな抜ける声で聴きたいなーなんてちょっぴり思ったりしました。
そして「1stアルバムから、モーニングサンと、マッドゥメァンアクロゥスダワラでした」と、今回も発音良すぎな先生(笑)

「V.S.G.P」制作にあたり、先生やきくっちゃんはエンジニア永井さんのスタジオにひと夏通い詰めたそうです。
このあたりの話は、昨日から会場で販売されている「V.S.G.P NAKED」封入のリーフレットに詳しいんですが、
「NAKED」をあらためて聴くと、自分のギターが大フィーチャーされていることにきくっちゃん自身かなり驚いたとのこと。
しかし、どうやらこのCDはきくっちゃんに秘密にして作っていたらしく、「勝手にやってる!」と先生に対してブーイング。
遠山さんに黙って「V.S.GP」を作り、きくっちゃんに黙って「V.S.G.P NAKED」を作り、そりゃ非難されますがな(笑)
「レコーディングに参加してもらってる人になんで言わないんだろう俺(笑)」と先生も自問。驚かせたいんでしょうね。

さらに「V.S.G.P DISC1ではピアノ消えてる」という昨日の遠山発言に触れ、「消したのはわざとです」と開き直るきくっちゃん。
一連のアレンジ作業を進めている間に、「これってピアノじゃなくてギターでもよくなくなくなーい?」と思ったのだそうです(笑)
DISC2では遠山さんが大活躍しているし、もはやタイトルは「遠山裕」であると先生。「遠山裕 featuring 黒沢健一」であると。

うあーすみません。このあたりのMCに関してはたぶん順番や内容もめちゃめちゃです。あとは・・・なんだっけ?
あ、そうだそうだ。リハーサルのときに先生自らコーヒーを淹れてくれるらしいですね。わざわざ豆から挽いてるとか。
先生は凝り性だから絶対に美味しいと思う。いつか「喫茶クロサワ」がオープンした暁には毎日通い詰めたい!(妄想)

面白かったのが、リハーサルで気合を入れるために2人が編み出した秘技「バーチャル高校生」?
プロのミュージシャンではなく、バンドを組んだ高校生気分でリハーサルに勤しむという手法らしいです。

# オリジナル曲を書きためている健一先生と、スゴ腕ギターのきくっちゃん。2人は同じ高校の違うクラス。
# 彼らが音楽をやっているという事実は学内ではほとんど知られていないが、ひょんなことから2人はユニットを結成、
# 2ヵ月後の学園祭でみんなをびっくりさせようと企んでいる。「あいつらオリジナル曲やってる!BOOWYじゃないぜ!」


そんな風に言われたい!人気者になりたい!というバーチャル感覚で、普段あまりリハで熱くならないきくっちゃんも、
「オーシ!やる気出てきた!」と、力がみなぎるんだそうです。まさしくそれって「バンやろ!」的な初期衝動(笑)
そして先生は僕たちオーディエンスに「バーチャル事務」を提案。会社に入りたての新社会人気分で仕事をこなすと、
「俺ってこんなに事務仕事が早かったんだ!」となるはず。・・・話の着地点が見えないまま「NICE TO MEET YOU」へ(笑)

ここでステージ奥手のソファーに移動して、先生ときくっちゃんでスタジオセッションを再現するという趣向のコーナー。
「V.S.G.P NAKED」に、本物のスタジオ写真あるんですが、たしかにソファーが目立ちますね。再現性はどうなんだろ。
それにしてもなんか2人とも遠いなー。でもステージの隅っこで小さくまとまってる感じの画がなんとなく面白い。
まずは先生がジャカジャカとテキトーな感じに弾き始め、それにきくっちゃんのギターもくねるように動き回ります。
やがてそれらが少しずつ集約され内側から熱を帯びてくると、そのまま「Do we do」のイントロに突入!超かっこいい!
おそらくアドリブであろうギターソロにもしびれた。Focusツアーに参加して、この曲でギター弾き倒してほしかったなぁ。

「Package」でも強烈なボイスパーカッションを披露する先生。これはビートボックスと言ったほうが適切かも。
ていうかみなさん、きくっちゃんのギタープレイ観ました?フレット上をすべるように高速移動する指・指・指。まさに鬼です。

怒涛の2曲が終わり、「まだまだ何曲でも来いやー!」と言わんばかりにテンションの高い健一先生とは対照的に、
ぐったりソファーの奥に身を沈めるきくっちゃん。この光景は何かを僕に思い出させる・・・と思ったら、健'zですよ、健'z。
リハーサルでもっと歌いたいという先生⇔家に帰って原稿書きたいという健太さん。そんなエピソードを過去日記から抜粋。

# どうやらリハーサルでも健太さんはノリノリの健一先生に振り回されっぱなしらしく、
# 「健一・・・俺、家に帰って原稿書かなきゃいけないんだよ」
# 「えー、もう1曲歌いましょうよー」
# といった感じの会話がたびたび展開されているとのことです。


ちなみに先生ときくっちゃんのセッションテープはたくさんあって、色々なセリフや会話まで記録されているらしい。
「いまのソロとても良いと思います!」と急に丁寧語になる先生とか。うわーいつかBOXセットで一挙放出して!

以上で熱いスタジオセッション再現コーナーは終了。いそいそと元の位置に戻る2人。
ライブ音源にダビングを重ねるというアイデア。頭で音が鳴っても実際アウトプットしたものは理想と違う。
そういった意味で「V.S.G.P」は納得できる作品に仕上がりました。スタッフや周りの人たちのおかげです。
みなさんも自分のイマジネーションを大切にモノ作りしたり、仕事に役立てて下さい。「Somewhere I can go」。

きくっちゃんが思い出させてくれた曲、と前置きして「Keep the circle turning」で本編終了。
この曲がライブで演奏されたのは昨年のイバラキックスが初めてだけど、やがてアルバムに収録されるまでになろうとは、
そのときはきくっちゃんも思わなかったでしょうね。やっぱり菊池セレクトは僕たち黒沢ファンにとっても信頼のブランドです。

程なくアンコール。わー!昨日遠山さんが着てたギラギラギンにさりげなくないベスト着てきくっちゃん出てきたー!
しかも照明がスパンコールに反射して、なんだか昨日よりもまばゆいんですけど(笑)
「楽屋にあったんだよ」と、きくっちゃん。「脱いでいい?」「普通脱ぐだろそれ。ギターに傷がつきそうだし」

昨日の「Northtown Christmas」に続き、本日のクリスマスソングは「RED&BLUE」です。
穏やかでリリカルな名曲。健一先生の気品のあるソフトなボーカルが楽曲の世界を美しく照らし出します。

「この曲をアコギだけでやったらどうなるんだろう」と思いつき、昔(2002年・名古屋ELL)きくっちゃんと一緒にやった曲。
つまり、「V.S.G.P」へとつながるひとつの源流になったともいえる「Rock'n Roll」がアンコール2曲目。熱演でしたね!
もはやオリジナルバージョンよりも、きくっちゃんと2人のこの激烈なバージョンが「本命」のような気がしてきました。
そして「遠くまで」でほっこりアンコール終了。この時点でまだ19時前だったんだけど先生はやっぱり「おやすみなさい!」
いや、まだ誰も寝ません(笑)

そしてそして、情熱のダブルアンコールは再びの「Do we do」。
本編のセッションコーナーで披露されたバージョンより、荒削りなFocusツアーのそれに近い印象でしたね。
先生は頭を振り乱しながら「ワンモアターイム!」と連呼し、きくっちゃんのソロパートを延ばしに延ばします。
もう最後は2人とも何かに急かされているかのように加速加速!「ドゥーーイードゥーーーー↑↑」でフィニッシュ!

終演後ロビーできくっちゃんと増本さんがフウロミンのCDを手売りしていて、即売サイン会状態だったらしいです。わお!

+ + + + +

LIVE V.S.G.P 2010 V.G編 ギターと歌の夕べ
2010.12.19(Sun) 東京グローブ座
SETLIST

01. 新曲(♪Welcome My Show, Welcome Tonight)
02. 方舟
03. (I WANNA) BE WITH YOU
04. CHEWING GUM
05. Missing Piece
06. Silencio
07. 赤と黒のブルース
08. Rock'n Roll Band
09. Northern town
10. What is this song?
11. Scene39
12. Morning Sun
13. Mad Man Across The Water
14. NICE TO MEET YOU
15. Do we do
16. Package
17. Somewhere I can go
18. Keep the circle turning
EN
19. RED&BLUE
20. Rock'n Roll
21. 遠くまで
EN2
22. Do we do

M01-09 黒沢健一 
M10-22 黒沢健一+菊池真義



メッセージはお気軽にどうぞ。

黒沢健一::黒沢健一


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